障害者の方の就労移行支援
精神障害の種類と診断の特徴、仕事探しに利用できる就労移行支援とは

精神障害の種類と診断の特徴、仕事探しに利用できる就労移行支援とは

うつ病や統合失調症、不安障害など、精神障害を持つ人の数は増加傾向にあります。日常生活に支障をきたすばかりでなく、治療が長期化し、学業の中断や仕事を退職していしまう精神障害の方も少なくありません。
しかし、精神障害は治療による完治が難しい症状も多いですが、緩和や改善を行い、精神障害をコントロールすることは可能です。
したがって、治療を継続して行い、就労移行支援など行政のサポートを利用しながら就活を行えば、精神障害があっても再就職することも不可能ではありません。

そこで今回は、主な精神障害の種類や特徴を解説しながら、就職や社会復帰に役立つ行政の取り組みや就労移行支援について紹介していきます。

チャレンジド・アソウ 広島事業所 /
チャレンジド・アソウ 大阪事業所 /
チャレンジド・アソウ 新大阪事業所 管理者
サービス管理責任者

監修:池田 倫太郎

株式会社チャレンジド・アソウ
立ち上げの中心メンバー。
就労移行支援事業、就労定着支援事業、
特例子会社の運営を行う。

精神障害の種類と特徴とは

精神障害とは、何らかの理由で脳の機能障害が起こり、脳内の伝達物質の分泌が狂ったり、バランスを崩したりすることで、心身に様々な症状が現れる病気です。

2014年の統計によると、日本国内での65歳未満の精神障害者数はおよそ230万人で、男性が46.5%、女性が53.5%となっています。

では主な精神障害の種類について紹介します。

うつ病

日本では、100人に3〜7人がうつ病を経験している、という調査結果があります。

うつ病は聞きなれた言葉ですが精神障害の1種であり、症状は一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめない、食欲がない、眠れない、といった状態が長期間続き、物事の見方や考え方が否定的になります。また、身体にも強い倦怠感を生じ、行動も大きく制限されるのがうつ病の特徴です。

精神的・身体的ストレスの積み重ねなどがきっかけでうつ病を発症することが多く、治療によって完全に回復することが多いですが、治療が長期に及ぶ人もいます。

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統合失調症

総合失調症は、脳内の精神機能のネットワークがうまく働かなくなり、思考や感情、行動を一つにまとめられない(統合できない)病気です。自分の思考や感情をその場に合わせてコントロールしたり、勉強や仕事などのまとまった行動をとったりすることができなくなる精神障害です。

幻聴や幻覚が代表的な症状で、他には周囲に無関心になる、感情表現が乏しくなる、などがあります。

原因は正確にはわかっていませんが、発症やすい要因を元から持っている人が、強いストレスなどをきっかけに総合失調症になると考えられています。

日本では100人に1人の確率で発症するとされています。

統合失調症についてもっと詳しく見る

双極性障害

双極性障害は、躁状態とうつ状態という両極端な状態を行き来する精神障害です。躁状態になると周囲から見ても行き過ぎたハイテンションで、後先を考えない浪費などの行動に出ます。

一方でうつ状態に入ったり、躁うつが混在していたりする時期もあります。

躁状態の時は治療を受けないことが多く、見逃されたり、診断に年単位の時間がかかったりします。
日本では、100人に1人程度と言われています。

双極性障害(躁うつ病)についてもっと詳しく見る

発達障害

発達障害とは、生まれつきの脳の特性によって、脳の機能に問題が生じる精神障害です。
いくつかの種類があり、言葉の発達の遅れを特徴とした自閉症、興味や関心の偏り、不器用さを特徴とするアスペルガー症候群、注意散漫でじっとしていられない特徴がある注意欠陥多動性障害(ADHD)、読み、書き、計算が極端に苦手な学習障害(LD)などです。

生まれつき脳機能の一部に障害があるという点は共通していますが、複数の種類の発達障害を同時に持つ人も珍しいことではなく、個人差が非常に大きいのもまた特徴です。

発達障害についてもっと詳しく見る

てんかん

てんかんとは、脳の神経細胞が一時的に過剰な電気活動を起こすことで、「てんかん発作」を繰り返す精神障害です。

脳のどの部分がきっかけかによって発作の症状は異なり、例えば突然意識を失って泡を吹いて倒れる、といった重大なものから、体はけいれんしているが意識は保たれている状態、など様々です。発作そのものは数十秒〜数分でおさまります。

検査で異常が見つからない原因不明のものと、脳に何らかの障害が起きたり、外傷や脳梗塞などで脳の一部が傷ついたりすることで起こるものがあります。

日本では、100人に0.5〜1人が持っている病気です。

てんかんについてもっと詳しく見る

その他

薬物やアルコールによる急性中毒や依存症、高次脳機能障害、強迫性障害なども精神障害に該当されます。

アルコール依存症についてもっと詳しく見る

強迫性障害についてもっと詳しく見る

精神障害の診断テスト

診断基準とは異なりますが、精神障害に関して、いくつかのチェックリストがあります。

1)CES-D(疫学研究用うつ病尺度)

アメリカの国立精神保健研究所が開発した抑うつ状態の尺度です。

この1週間のからだやこころの状態についてA〜Dのどれにあてはまるかチェック
A.まれに、あるいはなかった
(1日未満)
B.いくらか
(1〜2日)
C.たまにあるいはある程度の時間
(3〜4日)
D.ほとんどあるいはすべての時間
(5〜7日)
(1)普段は何でもないことが煩わしい。
(2)食べたくない。食欲が落ちた。
(3)家族や友達からはげましてもらっても、気分が晴れない。
(4)他の人と同じ程度には、能力があると思う。
(5)物事に集中できない。
(6)ゆううつだ。
(7)何をするのも面倒だ。
(8)これから先のことについて積極的に考えることができる。
(9)過去のことについてくよくよ考える。
(10)何か恐ろしい気持がする。
(11)なかなか眠れない。
(12)生活について不満なく過ごせる。
(13)普段より口数が少ない。口が重い。
(14)一人ぼっちで寂しい。
(15)皆がよそよそしいと思う。
(16)毎日が楽しい。
(17)急に泣きだすことがある。
(18)悲しいと感じる。
(19)皆が自分を嫌っていると感じる。
(20)仕事が手につかない。

以下のように採点します。

  • 項目(4)(8)(12)(16)は、A=3点、B=2点、C=1点、D=0点、と採点。
  • 上記以外の項目は、A=0点、B=1点、C=3点、D=4点、と採点。
  • 計0〜60点で、高得点ほど抑うつ状態が強く、16点以上を抑うつ状態と判定。

2)統合失調症のチェック項目

統合失調症については、以下のようなチェック項目があります。
幻覚や幻聴は、本人にとっては現実味のあるもので症状とは気づきにくいため、家族や周りの方が気づくことが大切です。

下記のようなことが、1か月以上当てはまるかどうか。
★(1)自分を責めたり命令してくる、正体不明の声が聞こえる
★(2)自分は誰かに操られていると感じる
★(3)頭の中が騒がしいと感じることがよくある
★(4)頭の中で勝手に思考が続いて、自分でも止められなくなる
★(5)独り笑い、独り言を言っていると、家族や友人などの周囲の人に指摘される
★(6)自分の考えていることが周りにもれていると感じる
★(7)小さな音でも過敏になり、注意をそがれたり、興奮するようになった
★(8)誰かから監視されたり、盗聴されたり、ねらわれていると感じる
■(9)極度の不安や緊張を感じるようになった
■(10)みんなが自分の悪口を言ったり、嫌がらせをすると感じる
■(11)「楽しい」「嬉しい」「心地よい」などと感じなくなった
■(12)人と話すのが苦痛になり、誰とも話さなくなった
■(13)直前のことを思い出せなくなったり、頭が混乱して考えがまとまらなくなった
■(14)部屋に引きこもり、1日中ぼんやり過ごすようになった
■(15)1つのことに集中したり、とっさの判断ができなくなった
■(16)何をするのも億劫で、意欲や気力がなくなった

上記のうち当てはまるもの、特に★印の項目で当てはまるものが複数ある場合、統合失調症が疑われます。

3)双極性障害のチェック項目

双極性障害では、うつ状態よりも躁状態の出現が大きな精神障害です。

躁病のチェックポイント
(1)何日間もほとんど眠れない。
(2)ハイテンションで、お喋りが止まらない、誰にでも話しかける。
(3)自分が偉くなったように感じる。
(4)頭の回転が早く、色々な考えが次々と頭に浮かぶ。
(5)怒りっぽくなる。
(6)後先を考えない浪費をしたり、性的に無分別になったりする。
(7)注意がそれやすく、話にまとまりがつかないこともある。

上記のような症状で気になるものがある場合、専門医に相談することが推奨されています。

精神障害のある人への接し方

精神障害は見た目ではわかりにくいことが多いため、周囲も症状をうまく実感することは難しいと言えます。また、精神障害は「こころの病」と呼ばれるために困惑を招き、「腫れ物に触るような」待遇を受けることもある上、本人は周囲からどのような目で見られているのか、浮いてはいないか、などを気にしています。

精神障害は、脳の機能という、実際には身体の一部の異常です。そのように捉えて偏見を排除し、遠慮しすぎずに接するのが良いでしょう。

精神障害者保健福祉手帳について

精神障害によって、長期にわたって日常生活や社会生活が制限される場合、障害者手帳(精神障害者保健福祉手帳)の申請を行うことができます。

厚生労働省によると、2017年度の精神障害福祉手帳の所持数は約99万人となっており、級別の精神障害福祉手帳の所持者数内訳は下記となります。

精神障害者福祉手帳の級別概要

精神障害福祉手帳は精神障害の症状などに応じて3つの級に分かれており、受けられる障害年金の額や福祉サービスなどが異なってきます。

ちなみに、障害者手帳と同等の基準で精神障害福祉手帳の級も区分されています。

1級 精神障害が原因で日常生活で必要な行為が不能ならしめる程度(支援がなければ自分の用がほとんどできない)
2級 精神障害が原因で日常生活で大きな制限を受ける、または大きな制限を加えることを必要とする程度(日常生活の用に必ずしも支援が必要ではないが、日常生活が困難な程度)
3級 精神障害が原因で、日常生活や社会生活に支障をきたす、または日常生活や社会生活に制限を加えることを必要とする程度

精神障害者福祉手帳の所持者内訳

障害者福祉手帳の所持者数は2級が最も多い状況です。なお、精神障害福祉手帳の所持者数は増加しており、特に2級と3級の所持者が大きく増加しています。

精神障害者福祉手帳の年齢別割合は、65歳未満が62%と65歳以上よりも圧倒的に多く、働き盛りに多くみられる障害でもあります。

1級 120,651名
2級 590,557名
3級 280,608名

精神障害者福祉手帳を申請するメリット

精神障害者保健手帳を申請したのち、医師の診断書などに基づいて審査が行われ、等級(1級〜3級)が決定すれば精神障害者保健福祉手帳が交付されます。精神障害者保健手帳で得られるメリットは以下のようなものです。

  • 所得税、住民税、自動車税などの控除
  • NHK受信料の減免
  • 社会福祉資金の貸付

さらに大きなメリットとしては、障害者枠での就職・転職活動ができるということです。

1級・2級・3級別の受給可能な障害年金

精神障害が原因で仕事などが長期間制限され、かつ年金保険の加入状況などの受給資格を満たせば、障害年金の申請を行うことができます。

基礎年金と厚生年金があり、医療機関に初めて受診した時(初診日)に加入していた年金によって受給できる種類や金額が異なります。

障害基礎年金は、国民年金の加入中に初診日がある場合や、20歳未満あるいは60歳以上65歳未満の年金制度に加入していない期間で、かつ日本国内に住んでいる期間に初診日がある場合に受給できます。

障害基礎年金の等級と金額
1級 974,125円(月額81,177円)
+ 子供の人数に応じた加算
2級 779,300円(月額64,941円)
+ 子供の人数に応じた加算
3級 なし

初診日が厚生年金の加入中にある人の場合、障害厚生年金を受給できます。
障害厚生年金の場合は報酬比例となるので、人によって金額が違います。

障害厚生年金の等級と金額
1級 障害基礎年金(974,125円+子供の加算)
+ 報酬比例年金の1.25倍 + 配偶者加給年金
2級 障害基礎年金(779,300円+子供の加算)
+ 報酬比例年金 + 配偶者加給年金
3級 報酬比例年金の2年分
(最低保証584,500円)

(参照:日本年金機構「障害年金」)

ただ、障害年金の申請手続きや受給資格の確認並びに認定基準は複雑で、実際には社労士などの専門家に相談しながら進めることをおすすめします。

雇用・就労状況

障害者雇用促進法により、民間企業などには一定の割合で障害者を雇用することが義務付けられています。
厚生労働省の統計では、民間企業での障害者雇用の状況は以下のようになっています。(2016年6月1日現在)

障害者雇用総数 身体障害者 知的障害者 精神障害者
47.4万人 32.8万人 10.5万人 4.2万人

(注:100人単位は切り捨てのため、合計が合致していません)

2018年の統計では65歳未満の身体障害者が107万人、知的障害者が49万人、精神障害者が242万人であることを踏まえると、精神障害者の雇用率は圧倒的に少ない状況です。

一方で2018年4月に障害者雇用促進法が改正され、これまで身体障害者と知的障害者のみが対象であった雇用義務の対象に精神障害者が加わりました。制度設計そのものも短時間勤務での精神障害者雇用を意識した制度設計に変わっています。

したがって、精神障害の方は障害者雇用枠を利用して就職活動をできるようになり、より仕事が得られやすくなりました。

就職や仕事探しの実態や方法

精神障害の症状は様々です。個人差はありますが、特徴と考えられる就労の可能性は以下のようなものです。

統合失調症
  • 寛解(症状が軽減または消失している状態)に至るまでに長期間を必要とし、社会的生活を問題なく営める人は半数程度と言われる。
  • 就労移行支援事業所を利用した障害者枠での就労、あるいはハローワーク、就労継続支援事業所などを利用した福祉的就労といった支援が必要。
うつ病
  • 完治すれば一般枠での就労が可能。
  • 長期化、重症化している場合は、一定程度回復したのち、ハローワークや就労移行支援事業所などを通じた就労。
  • 一定程度の回復ののち、職場に病気を知らせず一般枠での就労も不可能ではない。
双極性障害
  • 再発率が高く、長期(ほぼ生涯)にわたる治療が必要。
  • 症状が安定し、コントロールできれば、職場に病気を知らせず一般枠での就労も不可能ではない。
  • ハローワークや就労移行支援事業所などを利用した就労。
てんかん
  • 日中の発作が続くうちは、就労はかなり制限される。
  • 発作の頻度が少ない、あるいは生活や仕事上でそれほど障害にならなければ、職場に障害を知らせず就職することもある。
  • ハローワークや就労移行支援事業所を通じた就労。
  • 高所作業など、発作時に危険な職業は不適切。

いずれの精神障害も、通院や服薬といった治療の継続と、生活の自己管理が前提です。

クローズの就職活動で仕事を探すこと

精神障害など外見では判断できない症状の場合、オープン就労とクローズ就労の2種類で就職している人がいらっしゃいます。

オープン就労とは、精神障害という症状を企業に伝え、就職活動を行う方法です。

いっぽう、クローズ就労とは、就職活動の際に精神障害ということを隠すこと。
両者にはそれぞれメリットおよびデメリットが存在しているので、精神障害の方は両者を見極めたうえで就職活動を行うことをおすすめします。

オープン就労のメリットとデメリット

オープン就労の場合は、書類や面接などで自分の精神障害のことを企業が理解してくれた上で雇用してくれるため、職場からの配慮やサポートが受けられやすく、長く仕事を続けられるメリットがあります。

精神障害の場合は、定期的な通院が必要なことはもちろん、体調が急変することも多いですが、治療状況や症状に合わせて勤務形態や仕事内容を調整してもらえることが多いです。

また、オープン就労の場合は、後から詳しく説明しますが、就労移行支援事業所などの就職サポートを受けることができるため、より自分に適した職種や勤務形態の仕事への就職につながります。

ただし、障害者雇用枠に精神障害が加わりましたが、まだまだ一般の人に比べると課題も多く、求人数も限られてしまうのが精神障害をオープンにして就活するデメリットと言えるかもしれません。

クローズ就労のメリットとデメリット

クローズ就労は、自分が精神障害であることを隠して就職活動を行うので、障害者雇用枠は使わず一般の人と同じ求人募集に応募して採用面接を受けることになります。

したがって、求人量は豊富で正社員登用や高い年収の仕事を探すことも可能です。

ただし、採用されても職場はあなたの精神障害を知らないので、勤務体系や仕事内容で配慮を受けることはなく、症状が出て体調が悪くても、通院が必要な場合も理解を得ることはできません。

また、いつかは精神障害が就職先の会社にバレルのではないかと気にして働くことになるため、これもストレスとなり余計症状を悪化させてしまう理由にもなってしまいます。

以上のことから、クロース就労で就職活動に成功したとしても、思うように仕事ができない、または結果が残せないなどの要因で精神障害の症状が再発・悪化してしまい、結果的に仕事が続けられなくなる人もいます。

このように精神障害の方は見た目では症状が分からないことも多いので、クローズ就労も可能ですが、デメリットや課題も多い点に留意しておきましょう。

大手企業や正社員として働きたいと思って就職しても続かないと意味がなく、精神障害の症状が悪化すればまた働くことが困難になってしまこともあります。

オープン就労もパートや派遣ばかりではなく、正社員として就職することも可能なので、まずは就労移行支援など障害者雇用のプロに相談することをおすすめします。

精神障害者が利用できる就労移行支援など

精神障害を抱えながら就職活動を目指す場合には、福祉系の就労サービスを利用するのが一般的です。
就職に向けてはいくつかのステップがあります。精神障害の方が利用できる主な就労サービスを、段階を追って紹介します。

福祉的就労

具体的な就職を考える前に、体力の向上や生活リズムの改善を図るための就労サービスです。

1)就労継続支援事業所A型
民間企業と雇用契約を結ぶのと同じように、事業所と労働基準法の下での雇用契約を結びます。必要な支援を受けながら、事業所内の施設で働き、最低賃金が保証されます。

利用を続けるうちに準備が整えば、一般就労に向けた情報提供などの支援を受けられます。

2)就労継続支援事業所B型
体力面などで事業所との雇用契約を結ぶことが難しい場合に、自分のペースで軽作業などの仕事ができる事業所です。最低賃金の保証はなく、作業量に応じて工賃という形で報酬が支払われます。

作業量が多く工賃の比較的高い事業所からゆったりした環境の事業所まで様々です。
利用を続けるうちに準備が整えば、こちらも一般就労に向けた情報提供などの支援を受けられます。

一般就労への準備期間

就労移行支援事業所やハローワークを通じて就職に向けて具体的な職業訓練に入ります。

1)就労移行支援事業所
就労移行支援は、一般就労等への移行に向け、精神障害の症状や個人の適正から目標を設定し、仕事の継続に必要なスキルや資格を取得するための訓練や民間企業での職場実習を行います。期間は2年と決まっていて、この間に病状のコントロールなどについても学びます。

また、就職した後も職場に定着するまでの6ヶ月間は相談などの支援を受けられます。
就労移行支援事業所は精神障害者福祉手帳なしでも、医師の診断書等があれば利用することが可能です。

2)ハローワークを通じた職業訓練
ハローワークを通じた職業訓練には2種類があります。

ひとつは職業能力開発施設で行う職業訓練です。事例として東京障害者職業能力開発校では、就職支援から、調理・清掃やものづくりまで多岐に渡っており関連資格取得も目指しています。

ただし、応募資格として精神障害福祉手帳が必要。

もうひとつは、民間企業あるいは社会福祉法人などの委託先で職業訓練を受けるもの(障害者委託職業訓練)です。製造、パソコンでの事務、介護などコースは多様で、こちらは、期間は原則3か月以内です。

eラーニングを設けているところもあり、自宅で訓練を受けることもできます。利用するには精神障害福祉手帳または医師の診断書が必要です。

一般就労への移行期間

いきなり企業へ就職するのではなく、どんな仕事かを職場で試す、あるいは周囲の環境に慣れるため、実際に企業で短期間働いてみることが可能です。

1)トライアル雇用
民間企業での、3か月の試行雇用です。企業から給料が支払われ、期間終了後、双方の合意があれば正式な雇用契約を結び、就職することになります。

2)ジョブコーチ支援
雇用前の就労移行期間から採用時、その後の一定期間、職場にジョブコーチが派遣され、職場に障害について説明をしたり、困ったことや不安なことについてその場で相談を受けてくれたりする制度です。

上記の就労サービスについては自治体の担当窓口やハローワークの専門窓口で相談できます。
他には、障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなど、就職に関する相談窓口があります。

まとめ

ここまで、精神障害の特徴や就労の種類、就職方法などについて紹介してきました。

精神障害に限りませんが、就職に関しては、当事者は焦りにさいなまれることも多くあります。精神障害の場合、そのような不安やストレスで余計に病状を悪化させることもあるため、周囲はゆったりとした気持ちで見守るのがベストです。

また、個人で就職活動を行うことは、思うように進まないことも多いので、精神障害を持つ方が沢山利用している就労移行支援事業所を利用することをおすすめします。

弊社チャレンジド・アソウは利用者の6割以上が精神障害を持つ人なので、豊富な実績やノウハウがあります。

ぜひ、お気軽にご相談下さい。

チャレンジド・アソウの就労支援の特徴

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