多方面で力になれるような人材になりたい
Mさん(男性)
♦インタビューにご協力いただきありがとうございます。
まずはプロフィールを教えてください。
30代の男性で、現在は事務職で働いています。
♦チャレンジド・アソウを利用する前はどのような状況でしたか?
転職先での仕事がうまくいかず、パワハラを受けた影響でメンタルクリニックに通っていました。
♦障害の特性について教えていただけますか?
発達障害(ADHD、ASD)があり、主に下記のような特性があります。
・注意力散漫
・言われたことをすぐに飲み込めない
・感覚過敏
・人の顔や名前を覚えるのが苦手
♦いつ障害の診断を受けましたか?
2022年4月頃に診断を受けました。
♦診断を受けたときはどのようなお気持ちでしたか?
思い当たる節があったので「やっぱりか」といった気持ちでした。
♦チャレンジド・アソウを利用しようと思ったきっかけは何でしたか?
障害者就業・生活支援センターでいくつかの事業所を紹介していただき、その中で土曜日に体験会をやっていた唯一の事業所がチャレンジド・アソウでした。
何度か体験会に参加しているうちに「雰囲気がいい」と感じたので利用しようと思いました。
♦体験にいらしたときがなつかしいですね。
利用した感想やどんなことに取り組んでいたか教えてください。
当たり前のように会話ができて、良い点があれば褒めてもらえるところが良かったです。
前職ではパワハラを受けていたのでまともに会話ができず、加えて褒めてもらうこともなかったので、とても落ち着いた気持ちで利用することができました。
また、質問をした際に当たり前のように答えてもらえるところも良かったです。
取り組んだことは主に下記の通りです。
・パソコンの資格取得
・コミュニケーションスキルの向上
・自己分析
♦現在は事務職のお仕事をされていますが、その職種で「はたらきたい」と思ったのはなぜですか?
以前は設計職で勤めていました。
しかし色々なことに臨機応変に対応しなければならない設計職よりも、業務がある程度決まっている事務職の方が自分の特性に合っていると思ったからです。
♦現在はどんなお仕事をされていますか?
主に下記の仕事に取り組んでいます。
・どのような工事を行ったのかをデータ入力する
・過去のアナログ図面データをCADで描き、デジタル化する
・過去のアナログ図面データをPDF化する
アナログ図面のCADデータ化は自身の経験を活かせるとともに、「役に立っている」という声をいただくことができ、やりがいを感じています。
また、テンプレの文章などをWordに作っておき、必要時に作った文章をコピペして使用することで作業効率を上げることを心がけています。
♦就職後のチャレンジド・アソウの定着サポートはいかがでしょうか?
月に一度、「会社、チャレンジド・アソウ、自分」の3者で面談を実施しています。
配慮としてはマルチタスクが苦手なので、1つの仕事に集中して取り組めるようにタスク管理をしてもらっています。
また、仕事のやり方についても丁寧に説明してもらっています。
♦ありがとうございます。
今後の展望や目標を教えてください。
今後はできる仕事の数を増やし、多方面で力になれるような人材になりたいと思っています。
♦インタビューにご協力いただきありがとうございました。
最後に、企業からのコメントやスタッフのコメントをご紹介します。
企業からのコメント
8月に入社して3ヵ月が経ちましたが、毎日出社して真摯に仕事に取り組んでいただいています。
業務は図面のスキャン作業、伝票の入力・仕分け作業を中心に従事しています。
パソコンの入力作業の速度が大変速く、驚いています。
わからないことはちゃんと質問して、解決してから仕事を進めてくれています。
今後もコミュニケーションを取りつつ、新しい仕事にもチャレンジしていただけたらと思っております。
スタッフからのコメント
利用開始当初は前職でのハラスメントもあり、精神的な落ち込みが見られたり、特性上、早口が目立つ部分がありました。
しかしながら自己理解や対人スキルのカリキュラムに積極的に参加されることで、自身の特性を理解して改善に繋げていこうと努力されていました。
また、元々兼ね備えていた計画性の高さやそれを行動に移す実行力、類まれなる手先の器用さを本人に自覚していただくことで「嬉しさ」を表現されており、利用開始当初にあった精神的な落ち込みが緩和されていたのがとても印象的でした。
就職先の兼ね合いで引っ越しをすることになってしまいましたが、新天地でも本人らしく働き続けることで、本人が納得する生活を送っていただきたいと思っています。
今後も定着支援を通して、精一杯サポートさせていただきます。