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生活相談員の仕事は板挟みになりやすい?ストレスやうつ病を防ぐ方法とは

生活相談員のストレス・うつ病を防ぐ方法をご紹介

生活相談員の仕事は板挟みになりやすい?ストレスやうつ病を防ぐ方法とは

生活相談員(ソーシャルワーカー)とは、主にデイサービスや老人ホームといった介護福祉施設で、利用者の相談援助や関係機関との連絡・調整などに従事する職種です。

サービスを利用する側と提供する側の間に入る生活相談員は、どうしても両者の板挟みになりやすく、ストレスや大変さを感じる方も少なくないようです。

この記事では、生活相談員が利用者側と施設側の板挟みになりやすい理由とともに、仕事が原因で生じるストレスやうつ病を防ぐためにできることをご紹介します。

板挟みに悩んでいる生活相談員の方はもちろん、これから生活相談員の仕事を目指したい方もぜひ参考になさってください。

介護福祉施設の窓口として活躍する生活相談員

介護福祉施設の窓口として活躍する生活相談員

介護福祉施設の窓口として、施設を利用する方が快適な日常生活を送れるようにサポートする生活相談員。

特に「生活相談員」という資格はありませんが、生活相談員として働くには社会福祉士や精神保健福祉士、社会福祉主事任用資格などが必要です。

ここでは、生活相談員の主な仕事内容や職場についてご紹介します。

生活相談員の仕事内容

生活相談員の主な仕事は、利用者や家族からの相談に応じ、施設のスタッフや外部の関係機関と連携してよりよい支援を検討することです。

また、入所を希望する方への見学対応、利用者一人ひとりの援助計画の立案・実施、入退所の手続き、実習生の受け入れなど、生活相談員の仕事内容は多岐にわたります。

介護スタッフが少ない施設においては、生活相談員が介護業務をおこなうこともあります。

生活相談員の職場・配置基準

生活相談員が活躍する主な職場には以下が挙げられます。

  • 通所介護事業所(デイサービス)
  • 短期入所生活介護事業所(ショートステイ)
  • 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
  • 介護付き有料老人ホーム

生活相談員には各施設に配置しなければならない最低人数が決められており、利用者100人に対し常勤の生活相談員1人以上を配置する必要があります(ショートステイは利用定員20人未満の併設事業所を除く)。

なお、デイサービスではサービス提供時間を基準に営業日は毎日配置し、生活相談員または介護職員のうち1人以上は常勤を置かなければなりません。

生活相談員は利用者側と施設側の板挟みになりやすい

生活相談員は利用者側と施設側の板挟みになりやすい

生活相談員が感じやすい仕事の苦労やストレスのひとつに、サービスを受ける利用者側とサービスを提供する施設側の板挟みになりやすいことが挙げられます。

さまざまな立場の人の間に立って意見をまとめたり調整したりすることに、苦労や大変さ、難しさを感じている生活相談員が多いようです。

生活相談員の役割は利用者側と施設側をつなげること

生活相談員の仕事は、施設を利用する方の状況やニーズを聞き取り、ケアマネージャーや行政、医療機関などと連携して個々に合った支援策を考えることです。

利用者側と施設側の間に入って両者をつなげる、いわば架け橋のような大切な役割を担います。

しかし、双方の考えや支援の進め方に相違があった場合、生活相談員が板挟みの状態になってしまうことも少なくありません。

利用者と施設側の板挟みに悩む生活相談員も多い

生活相談員は、施設の利用者や家族・関係者、ケアマネージャー、現場の介護スタッフ、管理者、外部機関など、さまざまな人との関わりがあります。

人と人の間に入って調整役を担うことに悩む生活相談員も多く、板挟みのような状態が長く続けばうつ病を発症することも考えられます。

また、利用者や家族に近い存在であることから、理不尽なクレームを受けやすい点もストレスの原因になるでしょう。

板挟みのストレスからうつ病を発症するおそれも

板挟みのストレスからうつ病を発症するおそれも

利用者側と施設側の板挟みになりやすい生活相談員は、仕事のストレスから心身に影響が及び、うつ病を発症するおそれもあります。

うつ病になると脳がうまく働かず、何をやっても楽しくなかったり、休んでも疲れがとれなかったりします。

うつ病の原因・症状

うつ病を発症する原因は明らかになっていませんが、精神的あるいは身体的なストレスが背景にあるといわれています。

うつ病を引き起こす主な要因には仕事や人間関係、環境の変化などがあり、複数の要因が重なって発症すると考えられています。

また、うつ病は男性よりも女性に多く、真面目で周囲からの評価が高い人、責任感が強く完璧主義な人がうつ病になりやすいタイプです。

うつ病の症状は心身ともにあらわれます。

具体的には、気分が落ち込みやすい、集中力が続かない、今まで好きだった物事に興味が持てないといった「精神症状」、体がだるく疲れがとれない、眠れない、食欲がないといった「身体症状」があります。

生活相談員が板挟みのストレスから心や体に不調が生じているなら、早めに専門家に相談することをおすすめします。

うつ病を疑うサインとは

うつ病は自覚しにくい病気のひとつです。特に身体症状はうつ病から生じていることに気づきにくく、精神科ではなく内科を受診する方が多いそうです。

職場で板挟みになりやすい生活相談員は、仕事のストレスから心身に何らかの症状があらわれることがあります。

  • 集中力が低下しケアレスミスが増える
  • 朝起き上がれず遅刻や欠勤が増える
  • 電話でうまく会話ができない
  • 職場の同僚とコミュニケーションがとれない
  • 些細なことでイライラする・ネガティブな気持ちになる

仕事中に上記のような現象が見られた場合、それはうつ病のサインかもしれません。

生活相談員が仕事のストレスやうつ病を防ぐ方法

生活相談員が仕事のストレスやうつ病を防ぐ方法
気分障害のひとつであるうつ病。日本では100人に約6人が生涯のうちに一度は経験する病気といわれています。

仕事上、利用者側と施設側の板挟みになりやすい生活相談員がうつ病の要因となる仕事のストレスを防ぐには、どうすればいいのでしょうか。

ここでは、生活相談員が仕事のストレスやうつ病を防ぐための対処法をご紹介します。

現状の悩みや困りごとを上司に相談する

生活相談員がストレスやうつ病を防ぐには、現状の悩みや困りごとを自分ひとりで抱え込まないことが大切です。

上司に相談し業務フローや取り組み方を客観的に見てもらうことで、効率的な仕事の進め方や優先順位のつけ方などのアドバイスが受けられるかもしれません。

職場での板挟み状態に悩んでいることをなるべく早めに上司に伝え、一緒に改善策を考えてもらうようにしましょう。

体制が整った職場へ転職する

板挟みの状態が続き、現在の職場ではなかなか状況が改善しない場合は、体制が整った職場へ転職するのもひとつの方法です。

転職は必ずしも成功するとは限りませんが、事前に仕事内容や待遇を確認しておく、職場見学で施設内の人間関係や雰囲気を観察しておくことで、ある程度の職場環境は把握できるはずです。

ただし、うつ病は状況の変化が発症の要因になることもあります。信頼できる人にも相談しながら、自分にとって何が最善かよく考えることが大切です。

まとめ

主に高齢者が利用する介護福祉施設において、サービスを受ける「利用者側」とサービスを提供する「施設側」をつなぐ役割を持つ生活相談員。

仕事上、両者の板挟みになりやすく、仕事のストレスがうつ病発症の要因になることもあります。

仕事の悩みや困りごとは、ひとりで抱え込みすぎないことが大切です。

板挟みの状態が続くようなら、職場の上司に相談して改善策を話し合ったり、体制の整った職場への転職を検討したりと、ストレスやうつ病を防ぐための対処法を考えましょう。

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