肝臓機能障害は身体の臓器に問題がある内部障害の一種。
パッと見ただけでは障害が分かりにくく、周りから誤解を受けたり、理解されにくいことが多いので、就職する際や肝臓機能障害からの社会復帰する際にはなかなか難しいことも多いです。
そんな肝臓機能障害や内部障害を持つ方におすすめなのが、就労移行支援制度の利用。
就労移行支援制度は障害や病気を持つ人がスムーズに就職や正社員として復職できるようにと用意された制度。
その支援サービスの一部である「職場定着」「就労継続」この二つが肝臓機能障害を持つ方には非常に大事になります。
そのわけをみていきましょう。
チャレンジド・アソウ 広島事業所 /
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チャレンジド・アソウ 新大阪事業所 管理者
サービス管理責任者
監修:池田 倫太郎
株式会社チャレンジド・アソウ
立ち上げの中心メンバー。
就労移行支援事業、就労定着支援事業、
特例子会社の運営を行う。
肝臓機能障害とは
肝臓機能障害は健康診断などで行われる肝機能検査で異常値が示され発見されることが多い障害。
主な原因はB型・C型肝炎ウイルスに起因する肝炎やアルコールの長期、過剰摂取によるアルコール性肝障害などや薬の服用によって引き起こされる薬物性肝障害、自己免疫力の低下や異常による自己免疫性肝障害など様々。
肝臓機能障害の原因
原因 | |
---|---|
ウイルス性肝障害 | B型・C型肝炎ウイルス |
アルコール性肝障害 | アルコールの長期・過剰摂取 |
薬物性肝障害 | 薬剤の服用 |
自己免疫性肝障害 | 自己免疫力の低下や異常 |
肝臓機能障害の症状
肝臓機能障害だけではなく、肝臓の病気は”沈黙の臓器”と呼ばれています。それだけ肝臓の病気はある程度進行しないと症状が具現化されないからです。
肝臓機能障害は悪化すると肝炎、そして肝硬変へと進行していきます。
肝臓が慢性肝炎になると10年、20年、それ以上の長い期間、肝臓にコラーゲンなどの線維が蓄積し、幹細胞が再生する力を失い、肝硬変(肝臓の線維化)になります。
障害名 | 原因 |
---|---|
肝炎の症状 | 皮膚の痒み、倦怠感、発熱、頭痛、食欲の低下、吐き気 お腹の痛み、皮膚や白目の部分が黄色くなる、尿が濃い茶色になるなど |
肝硬変の症状 | 腹水、足のむくみ、肝性脳症、黄疸、吐血など |
肝臓機能障害は糖尿病、高血圧、脂質異常症を合併することも多く、肥満には要注意です。
肝臓機能障害の方が就職や復職する際に必要なこと
肝臓機能障害を患ってしまうと就職前の健康診断で採用が見送られたり、就職できたとしても体のだるさや体調の変化による通院などがハードルになってしまうことが多いようです。
肝臓機能障害を持つ方は就職や復職を目標にされると思いますが、何よりも大事なのは職場定着や継続して仕事を続けていくこと(就労継続)です。
では肝臓機能障害を持つ方が職場定着や就労継続していくにはどうすれば良いのでしょうか?
その大きな手助けとなるのが就労移行支援制度です。
全国に3,300カ所以上!就労移行支援制度・サービスとは
肝臓機能障害だけでなく、障害や大きな病気をした方がスムーズに就職や復職、社会復帰できるようにと定められた福祉制度が就労移行支援制度です。
その就労移行支援制度をもとに民間の団体や企業が各自治体で運営しているのが就労移行支援事業所。
この記事を監修しているチャレンジド・アソウも同じく全国に就労移行支援事業所を運営しており、多くの肝臓機能障害やその他、障害や病気を持つ方の就職や復職をサポートしてきました。
就労移行支援事業所は全国の自治体に3,300カ所以上あり、3万人以上の方が利用されています(2017年時点 社会福祉施設等調査)
基本的に利用料金無料で就労移行支援事業所を利用することができ、原則2年間の利用が可能です。
就労移行支援事業所の利用は障害手帳を必要としない場合もあり、通院の記録などがあれば制度利用をできる場合も多いです。
就労移行支援事業所のサービス内容は大きく分けると以下のようになります。
- カウンセリング
- 就職活動の準備(ビジネススキル習得など)
- 仕事場体験、実践トレーニング
- 就職活動サポート
- 就職後の定着支援
これら就労移行支援事業所で受けられるサービスについて詳しく解説します。
就労移行支援事業所のサービスの基本情報
就労移行支援事業所の利用条件 |
---|
65歳未満である |
一般企業に就職する意思がある、および就労を希望する |
利用期間は原則2年間 |
利用料金は原則無料 |
就労移行支援事業所のサービス利用料金
生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
---|---|---|
低所得 | 市民村民非課税世帯 | 0円 |
一般1 | 市町村民課税世帯 (前年度の世帯収入600万円以下) |
9,300円 |
一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
就労移行支援事業所で受けられるサービスについて
就労移行支援事業所で受けらるサービスについて個別にみていきましょう。
カウンセリング
肝臓機能障害やその他障害を持つ方、病気を患っている方とそれぞれに合った目標設定をすることが大事。
就労移行支援事業所の利用がスタートするとまずは専門スタッフによるカウンセリングを行い、個々に合った目標設定を行います。
肝臓機能障害を患っている方であれば体調面を考慮した職種選びやその職種に必要なビジネススキルの洗い出し、また希望する職種が本当に肝臓機能障害を持つ方に合っているのかを話し合います。
カウンセリングでご本人が納得する目標や期間を設定し、就労移行支援事業所のスタッフがその人にあったカリキュラムを作成します。
就職活動の準備(ビジネススキル習得など)
一人一人に合わせたカリキュラムをもとにビジネススキル習得を目指します。
具体的に言うと、総合職などを目指すのであればパソコンスキルといったものです。
実務的なビジネススキルの他に、働いていく上で合った方が良いコミュニケーションスキルなども同様に学ぶことができます。
仕事場体験、実践トレーニング
ビジネススキルが身についてきたら、次はより実践的なトレーニングに入ります。
就労移行支援事業所が提携している企業に仕事場体験に行ったり、イメージトレーニングとして就労移行支援事業所のスタッフが上司役を務めて仮想の仕事場を想定し実務を行ってみたりもします。
就職活動サポート
肝臓機能障害を持つ方はより必要としているのはこの就職活動のサポートとこの後にお話する就職後の定着支援かもしれません。
就労移行支援事業所は求人情報をもったり、職場を斡旋するものではありません。
もちろん肝臓機能障害を持つ方は精神障害などを持つ方とは違い、履歴書の書き方などのサポートは必要ないかもしれませんが、肝臓機能障害を持つことを就職面接や復職する際にきちんと伝え、理解を得ることがとても大事になります。
肝臓機能障害など障害への理解を得た上での就職を成功させるために、就労移行支援事業所の経験豊富なスタッフがサポートを行います。
就職後の定着支援
就職が就労移行支援の最終的なゴールでは実はありません。一番大事なのは「就職後、肝臓機能障害を持つ方がどう職場に定着し、継続して仕事をしていく」ことです。
肝臓機能障害を持つ方が就職に成功したのちも、治療のための医療機関への通院や体調面の管理などで職場周りの理解やサポートが必要になります。
この理解やサポート環境を積極的に得られるかが、成功のポイント。
就労移行支援事業所の利用期間2年間で、何か職場で問題があったり、うまく上司に伝えられない、周りからのサポートを得ることができない場合は、就労移行支援事業所のスタッフが間に入り調整することもあります。
積極的な就労移行支援制度利用であなたが望む生き方を手に入れよう
いかがだったでしょうか、今回は肝臓機能障害とはどういった障害なのか、また肝臓機能障害を持つ方がどう就職や復職をすることができるのかをお話してきました。
実際に就職や復職を就労移行支援制度のサポートサービスを受け実現させた方は非常に多く、就労移行支援事業所の利用は現在非常に人気があります。
しかし、どの就労移行支援事業所でも良いと言うものではありません。きちんとあなたにあった「目標(職業)設定」と「必要なカリキュラム」この二つと充実したスタッフのサポートサービスが必須です。
この記事を監修しているチャレンジド・アソウは肝臓機能障害を持つ方を始め、多くの障害や病気を持つ方のサポートを担当させていただいています。
一度お気軽にお問い合わせください、専門のスタッフがご相談を承ります。