「『就労移行支援B型』を検索したけど出てこない!」と悩まれている方はいませんか?障害福祉サービスは、どれも聞きなれていない名称で似ているため調べにくいですよね。
せっかく障害者総合支援法の就職や仕事のサービスを利用したくても、名称もわからない状況では調べようがありません。
この記事では、障害者総合支援法のわかりにくい就職や仕事のサービスの名称や内容について解説します。
就労移行支援B型ではなく就労継続支援B型・就労移行支援が正しい名称
障害者総合支援法のサービスに就労移行支援B型という名称のものはありません。
「就労継続支援B型」と「就労移行支援」が正しい名称です。両サービスの明確な違いは、「就職を目指すか目指さないか」です。
ひょっとすると、就労移行支援B型と間違った名称で調べていた方の中には、就職を目指さないで事業所内で支援を受けながら仕事をすることを希望していた方がいるかもしれません。
両サービスの違いやメリット・デメリットなどの前に、就労継続支援B型について解説していきましょう。
就労継続支援B型とは
就労継続支援B型とは、障害や病気の状態が比較的に重い方が利用するサービスです。事業所内でスタッフの支援を受けながら、サービス利用者の状態にあった仕事をします。
就労継続支援B型のサービス内容
サービスの特徴としては、事業所内で軽作業やパン作り、クリーニング、農作業などの仕事をする機会が提供されることです。
慣れない仕事をすることに不安を感じるかもしれませんが、事業所スタッフによるアセスメントという障害や興味などを調べて分析する手続きがあるため、サービス利用者にあった仕事に取り組めます。
また、事業所内での仕事ばかりではなく、レクリエーションや事業所外に出て1日外出・泊りがけの旅行といったイベントを行う事業所もあります。
そのため、事業所内で充実した日々を過ごせますよ。
就労継続支援B型は就職を目指さない
就職を目指しているなら就労継続支援B型はおすすめできません。
なぜなら、就職を目指す方向けのサービスではないため、就職活動の支援や就職後に役立つスキルの訓練などがないからです。事業所内での仕事が主な活動といえます。
ただ、就労継続支援B型のサービス利用者で障害の状態や体調が改善したため、就職を目指したいと思うことがいるかもしれません。
そのような場合は、事業所に通いながら就職を目指すか、就職希望者向けのサービスが提供される就労移行支援事業所に移るといった方法があります。
就労継続支援A型・就労移行支援との違いは?
障害者総合支援法の仕事や就職のサービスには、就労継続支援B型や就労移行支援のほかに就労継続支援A型があります。
これらのサービスは併用できないため、利用する前にしっかりと違いを把握しておきましょう。これらのサービスの違いは下表の通りです。
就労継続支援A型 | 就労継続支援B型 | 就労移行支援 | |
---|---|---|---|
雇用契約 | 有 | 無 | 無 |
賃金(工賃) | 有 最低賃金 | 有 工賃 | 一般的には無し |
就職活動 | 一般的には無し | 一般的には無し | 有 |
対象年齢 | 原則18~64歳 | 年齢制限無し | 原則18~64歳 |
就労継続支援A型との違い
就労継続支援A型との違いは雇用契約と対象年齢のほかに、支払われる金銭が賃金なのか工賃なのかがあります。
就労継続支援A型は労働基準法にもとづく雇用契約を結ぶため、一般的な就職と同じように最低賃金が支払われます。
しかし、就労継続支援B型は雇用契約が無いため労働基準法が適用されず、支払われる金銭を賃金といわず工賃といい、最低賃金以下の工賃が支払われるのです。
就労移行支援との違い
就労移行支援との違いは工賃と対象年齢のほかに、就職を目指すのか目指さないのかがあります。
事業所内での仕事なら就労継続支援B型やA型、一般企業への就職を目指すなら就労移行支援を選択するとよいでしょう。
事業ごとのメリット・デメリット
就労継続支援B型やそのほかのサービスとの違いを解説しました。しかし、どの事業にもメリットやデメリットがあります。
さらに理解を深めるためにも、事業ごとのメリット・デメリットを理解しましょう。
メリット
それぞれの事業のメリットは下記の通りです。
- 就労継続支援A型:最低賃金が支払われる
- 就労継続支援B型:障害の程度が重くても利用できる。事業数が多い
- 就労移行支援:就職に必要な訓練を受けられる
障害や病気の状態が重い方は就労継続支援型B型、最低賃金を希望するなら就労継続支援型A型、就職ができような状態で就職したい方は就労移行支援を利用するとよいでしょう。
デメリット
それぞれの事業のデメリットは下記の通りです。
- 就労継続支援A型:事業所数が少ない(B型の1/3以下)
- 就労継続支援B型:工賃が低い(月額16,369円、令和元年度)
- 就労移行支援:工賃が一般的には無い
参照:令和3年度相談支援従事者指導者養成研修会 PG06 政策の最新の動向Ⅲ
http://www.rehab.go.jp/College/japanese/kenshu/2021/pdf/PG06.pdf
就労継続支援B型は工賃が低いというデメリットがあります。また、就労移行支援は訓練で生産活動を行う事業所では工賃が支払われます。
しかし、就職のための訓練が主なサービスのため、工賃を支払ってくれる事業所は珍しいと考えてよいでしょう。
さらに、就労継続支援A型は最低賃金が支払われますが、事業所数が少ないため自宅から通える場所にあるとは限りません。
事業所で働くなら就労継続支援B型
それぞれの事業のメリット・デメリットを解説しました。
もし、障害の程度が重く一般企業への就職が困難であるなら、就労継続支援B型の利用をおすすめします。
利用にあたっては障害や興味などを調べて分析するアセスメントを行うことや、専門スタッフによる支援があるため安心してサービスを利用できますよ。
また、事業所数が多いため就労継続支援A型よりも通いやすいことが特徴です。
ただ、一般企業への就職を目指しているなら、就労移行支援の利用して就職活動の支援や仕事で必要なスキルの訓練を受けることをおすすめします。
就職したいなら就労移行支援を利用しよう
一般企業へ就職したい方に対して、就労移行支援のサービス内容やおすすめする事業所について解説します。
なぜ就職するなら就労移行支援なのか?
一般企業への就職を目指しているなら、就労移行支援を利用をおすすめします。
なぜなら、就労継続支援A型・B型とは違って、障害者総合支援法の中で唯一の就職を支援するサービスであるからです。
主なサービス内容に就職活動支援やスキル訓練、就職後の定着サポートなどがあります。さらに、就職活動支援の専門スタッフである就労支援員が配置されていることも特徴です。
一般企業への就職を少しでも考えているなら、就労継続支援A・B型ではなく就労移行支援を利用しましょう。
おすすめする就労移行支援事業所の特徴
ところで、多くの就労移行支援事業所の中からどの事業所を選べばよいのでしょうか?おすすめする事業所の特徴としては、職場に定着できるような就職活動を支援してくれるところです。
なぜなら、就職したからといって数ヵ月で退職しては、就職に成功できたとはいえないからです。
障害や病気を抱えながら働いていくためにも、しっかりと職場に定着できるような就職が大事です。
多くの事業所は、就職後の定着率という数字を公表しているので参考にしてください。就労移行支援事業所を選ぶのであれば、就職後の定着率の高い事業所をおすすめします。
就労移行支援事業所チャレンジド・アソウに通って就職を目指そう
今回、就職後の定着率の高い事業所としてチャレンジド・アソウをおすすめします。チャレンジド・アソウはサービス利用者の就職半年後の職場定着率が94.3%と高水準です。
職場定着率が高い秘訣としては、サービス利用者にあった一般企業を探していることもありますが、就職後の定着サポートに力を入れていることも特徴です。
事業所にいた頃からの顔なじみのスタッフが月1回以上の面談をして、仕事の悩みや不安などの話を聞いてくれます。
場合によっては、就職先の担当者とも連携しながら問題を解決します。就労移行支援事業所チャレンジド・アソウなら、きっと就職に成功して職場で安定して働けますよ。
まとめ
障害者総合支援法には就労継続支援B型のほかに、就労移行支援と就労継続支援A型があることがわかりました。
事業所で働くなら就労継続支援A・B型、一般企業への就職なら就労移行支援を利用してください。
もし、就労移行支援の利用を考えているなら、就職後の定着率の高い就労移行支援事業所を選んで、就職活動を成功させましょう。