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発達障害についての情報まとめ。そして就職や仕事探しのための就労移行支援

ここからページの内容です

発達障害

この記事では、発達障害の特性や病院での検査について説明し、発達障害のある方の仕事探しをお手伝いする就労移行支援制度をわかりやすく説明しています。

「就職できなくて悩んでいる」「就職しても継続して働くことができない」という方はぜひ参考にしてください。

監修:池田 倫太郎

株式会社チャレンジド・アソウ立ち上げの中心メンバー。就労移行支援事業、就労定着支援事業、特例子会社の運営を行う。

チャレンジド・アソウ広島事業所 / チャレンジド・アソウ大阪事業所 / チャレンジド・アソウ新大阪事業所 管理者 サービス管理責任者

目次

発達障害の3つの種類と特徴

発達障害

発達障害とは、体や心の発達が遅れているということではなく、認知や言語、行動、学習能力の一部など、ある特定の領域に困難さが見られる障害の総称です。

知的水準が全般的に低い知的障害(精神遅滞)とは異なり、得意な面と不得意な面をもつ、発達がアンバランスな状態を発達障害は意味します。

発達障害は次の3つの種類に大別されますが、それぞれが単独で現れることは少なく、ASDとADHDが併存したり、ADHDとLDが併存する割合が高いことが最近の発達障害の研究によりわかっています。

ASD(自閉症スペクトラム)

自閉症スペクトラムは、「自閉症」「高機能自閉症」「アスペルガー症候群」を1つのカテゴリーに統合したものです。

以前はそれぞれ別の障害として対応されることが多かった発達障害の各症状ですが、症状が重なる部分が多く、どこからどこまでが自閉症か、あるいはアスペルガー症候群かというように明確に区別することが難しいため、これらは1つのスペクトラム(連続体)として位置づけられるようになりました。

自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群に共通する特性として、イギリスの精神科医ローナ・ウィングが次の3つの障害をあげています。これを「ウィングの3つ組」といい、社会性・コミュニケーション・想像力の障害が主なものとして挙げられます。

ADHD(注意欠如多動性障害)

ADHDには「不注意」「多動性」「衝動性」の3つの行動特性があります。

これらが同時に現れることは少なく、どれが強く現れているかによって3つのタイプに分けられます。

●不注意優勢型

プランニング(段取り)の力が弱かったり、ワーキングメモリー(情報を一時的に記憶する能力)が弱いため、次々と思いついては消えてしまうので忘れ物やなくし物が多くなります。

集中力が続かないので、やりかけの仕事を放り出してしまうこともあります。部屋の整理整頓などは苦手です。

●多動・衝動性優勢型

行動の抑制が難しいため、思いついたらすぐ実行せずにはいられません。ささいなことですぐカッとなりやすいタイプで、行列に並んで待つということも苦手です。

学童期は、授業中にじっとしていられず立歩きをしたり、ほかの生徒にちょっかいを出したりして何かと悪目立ちする存在です。

多動性は中学生くらいになるとかなり落ち着きますが、後先を考えずに行動してしまう衝動性は成人期まで持ち越すことがあります。

●混合型

不注意と多動・衝動型の両方が現れるもので、これは子どもに多く見られます。

LD(学習障害)

発達障害の中でも学習障害は「読む」「書く」「計算・推論する」の領域のいずれかに習得の困難さが見られるものです。

知的能力が低いというわけではなく、話すことは上手なのに文字が読めない、文字は読めるのに正確な字を書けない、計算に時間がかかる、時間の計算ができないなど、特定の学習能力に遅れが認められる状態をいいます。

発達障害のグレーゾーン

発達障害に似た特性が現れるものの、ウィングの三つ組の障害は程度が軽い、ADHDやLDの診断基準を満たさないという場合は、白か黒かはっきり分けられないという意味で「グレーゾーン」と呼ばれています。

グレーゾーンにある人は、仕事は自分流のやり方で時間をかければ成し遂げることができます。

しかし、発達障害の傾向があることを仕事場の同僚や上司だけでなく、自分自身もわからないことがあります。

そのために上司や同僚からは「わがままだ」「甘えている」「自己中心」などと非難の目で見られ、本人は仕事場や社会で生きにくさをいっそう強めることになります。

発症には遺伝的要因と環境要因が関わっている

発達障害

発達障害の発症メカニズムは解明されていませんが、脳の認知機能の偏りが発達障害の発症に関わっていると考えられています。

今のところ、認知機能の偏りが生じる根本的な原因はわかっていませんが、遺伝的要因と環境要因が関与しているという説が発達障害の長年の研究により有力視されています。

発達障害は多因子疾患つまり、親が発達障害でも子供が発達障害になるとは限らないとされています。遺伝は1つのリスク要因にすぎません。

もう一方の発達障害に関わる環境要因としては、ダイオキシン(プラスチックが燃焼したときに発生する物質)やPCB(ポリ塩化ビフェニル)、大気汚染などがあげられます。

これらが妊娠中の母体に侵入すると、体内で分泌されるさまざまホルモンの作用を阻害して、生まれてくる子どもの成長や行動などに影響をもたらすと考えられています。

今ご説明した2つが発達障害の発症に関わる大きなリスク要因として挙げられます。

しかし先ほどもお伝えしましたが、発達障害の発症メカニズムはまだ未解明の部分が多く。これらの1つ1つが直接原因になるということではなく、いくつかの危険因子が重なることで発達障害の発症リスクが高くなると考えられています。

ですから、発達障害のある人全員に共通する特定の原因はないというのが実情です。

発達障害には知能検査が用いられる

発達障害

発達障害の検査は、医療機関の規模や専門性によって異なりますが、まず、脳自体の器質的な異常がないかどうかを調べるために脳波検査や光トポグラフィー(脳の血流動体を見る検査)、身体疾患の有無を調べる血液検査、CT、MRIなどの画像検査が行われます。

問診や検査結果と、「DSM-5」や「ICD-10(WHOの国際疾病分類第10版)」を照らし合わせて総合的に発達障害かどうかを診断します。

その結果、発達障害であることが判明した場合、知能検査(心理検査)を行います。

これは、知的障害との違いを明らかにしたり、認知機能のどの領域に偏りがあるのかを把握するためのもので、発達障害の検査には欠かせません

知能検査にはいろいろな種類がありますが、世界的に広く用いられているのが「ウェクスラー式知能検査」です。5歳から16歳11か月までの児童生徒用「WISC(ウィスク)-Ⅳ」と、それ以上の成人用「WAIS(ウェイス)-Ⅲ」があります。

なお、2018年にWAIS-Ⅳに改定されましたが、まだ医療機関の多くはWAIS-Ⅲを用いています。

この検査では、全検査IQ(全体的な知能指数)と言語性IQと動作性IQを調べます。

発達障害のある人は就労移行支援制度について知っておくことをおすすめします

発達障害

発達障害は12歳ごろまでにその特性が現れるものとされています。

しかし実際には知的障害を伴わず、多動性や衝動性も目立たない子どもは発達障害であることに気づかれないまま成人し、就職をして仕事を始めるケースもあります。

ここで注意するべきは社会に出た後です。就職し仕事を始めるようになると発達障害を持つ方の周りの環境は一変します。

世の中には暗黙のルールがたくさんあり、子どものころは大目に見てもらえたことも大人になると「そんなことも知らないのか(できないのか)」と非難されることが多くなるでしょう。

常識やルールをよく理解できないのが発達障害の特性の1つですから、仕事場やその他集団の中で孤立し、居場所をなくして仕事場を転々とするようになります。

やがて発達障害の方は心身ともに疲れてしまい、就職も諦め、引きこもり状態になってしまうケースも少なくありません。

そのような発達障害の方たちの就職活動を応援する制度が設けられています。

2006 年に「障害者自立支援法」に基づいてスタートした「就労移行支援」という発達障害やその他障害を持つ方の就職や仕事探しをサポートする障害福祉サービスの1つです。

就労移行支援制度には「就労継続支援A型・B型」というものもあり、「就労移行支援」は一般企業への就職が見込める障害者を対象としているのに対し「継続支援」は一般企業への就職が難しい障害者を対象としています。

就労移行支援の利用要件と手続きの仕方を説明していきます。

就労移行支援制度の利用対象者条件とは。メリットをわかりやすく説明

次の3つの要件を満たす方は利用することができます。

  1. 18歳以上65歳未満
  2. 身体障害、知的障害、精神障害、発達障害や難病の方
  3. 一般企業への就労を希望し、就労可能と見込まれる方。あるいは開業することが見込まれる方

なお、障害者手帳を持っていなくても、医師の診断書か意見書があれば利用対象となります。

就労移行支援制度の利用期間

職業訓練と就活期間が2年、就労後の定着支援期間が6か月です。2年で就職につながらなかった場合は、最大1年間の延長が可能です。ただし、市町村の審議会が延長を認めた場合に限られます。

就労後の定着支援期間は6か月ですが、2018年より新たに「就労定着支援」が始まり、6か月過ぎた後も最大3年間支援を受けられるようになりました。

就労移行支援制度の利用料金

利用料金は厚生労働省によって定められており、9割を市町村が負担し、1割を利用者が事業所に支払います。本人の負担額は前年度の収入や通所日数によって決まるため、ほとんどの方が無料で利用されています。前年度の収入がおおむね300万~600万円の場合は1か月上限9,300円、年収がそれ以上の場合は1か月上限32,000円の自己負担が発生します。

就労継続支援制度の利用対象者条件

次の3つの要件を満たす方は利用することができます。

就労移行支援とは条件がかなり違うので知っておくと良いです。

  1. 年齢制限なし
  2. 身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病のある方
  3. 制度を受ける時点で一般企業への就職が不安である、または困難な方

就労移行支援と同じく、障害者手帳を持っていなくても、医師の診断書か意見書があれば利用対象となります。

就労移行支援制度の利用期間

就労移行支援と違い利用期間の定めはありません

就労移行支援制度の利用料金

就労移行支援と同じ

支援移行支援サービスを受ける場所

就労移行支援と同じく、就労移行支援事務所でサポートを受けることが可能。

就労移行支援・就労継続支援制度の利用手続きの仕方

就労移行支援制度を利用するときは、市町村が発行する「受給者証」が必要です。自分で通いたい就労移行支援事業所を探すには地域の役所にある障害福祉課に相談して探すこともできますし、このサイトを運営しているチャレンジドアソウにお任せして探すこともできます。

発達障害やその他障害を持つ方が自分に合った就労移行支援事業所が見つかったら、障害福祉課の窓口に「サービス等利用計画」と、本人が障害者であることを確認できる書類(障害者手帳か医師の診断書または意見書)を提出します。

利用計画書は、市町村の指定を受けた相談支援専門員に作成してもらうことができますし、就労移行支援事業所の担当者にサポートしてもらうことも可能です。

審査が通ると受給者証が本人あてに送付されます。それが届いたら就労移行支援事業所との利用契約を結び、就労移行支援事業所を利用開始する日を決めます。

就労移行支援事業所で受けられるサービス内容

発達障害

利用者はそれぞれ特性が異なり、抱えている課題も十人十色です。そのため、利用者本人と支援スタッフが面談を行い、その人に合った目標を立て、「個別支援計画書」を作成します。

最初に、「決められた時間、休まず集中して作業に取り組む習慣をつける」といった目標を掲げ、トレーニングの計画、実施、モニタリング(評価)を行いながら、最終的な定着支援へとつなげていきます。

1.仕事に必要なトレーニング(職業訓練)

カリキュラムは各就職移行支援事業所によって異なりますが、チャレンジド・アソウでは、就職に必要なビジネスマナーやコミュニケーショントレーニング、パソコンスキルの講座を中心に、事務補助作業や商品管理業務などの実務実習も行っています

健康管理も重要課題のため、フィットネスやエアロビクス、ストレッチもカリキュラムに組み入れています。

就労移行支援サポート後期には、就労移行支援事業所と提携している企業で1~2週間、就労体験(インターンシップ)を実施します。社員と一緒に働くことで、自分に足りないところや逆に人より勝っている点に気づき、自己理解を深めることができます。

2.内定に直結した就職支援

就労移行支援事業所はトレーニングやインターンを通して本人の適性を把握し、本人に最も適した職場を探します。

ただし、一般的な就労移行支援事業所は職業紹介所とは異なるので、就労移行支援事業所が直接仕事をあっせんすることはありません。

求人を管理するハローワークや障害者職業センターなどと連携して適職を探すことになります。

応募用紙の書き方や面接の受け方も就労移行支援事業所でレクチャーし、面接当日は必要に応じてスタッフが同行します。

3.継続勤務を目指すための定着支援

就職後も、就労移行支援事業所スタッフは定期面談や電話相談などを行いながら発達障害を持つ方や障害を持つ方を6か月間フォローします。

発達障害を持つ方には無理をしないで効率よく働く方法を説明・助言し、職場の上司と同僚には、発達障害を持つ方の能力を伸ばすための指導の仕方を提案します。

これによって発達障害を持つ方は早く職場に適応でき、やがて支援スタッフのフォローを得なくても自立して働くことができるようになります。

自分に合った仕事を見つけるために積極的な就労移行支援事務所の利用がおすすめ

発達障害

就労移行支援事業所を利用して就職した発達障害を持つ方や障害を持つ方の、1年後の定着率は全国平均で70%というデータがあります。事業所によっては92%、90%という高い定着率を誇るところが少なくありません。

就職できたからゴールではなく、10年、20年と長く働き続けることを目標として就活をするべきで、そのためには就労移行支援事業所の選び方が重要になってきます。

就労移行支援事業所は市町村の障害福祉課で教えてもらうこともできますし、webサイトで調べることもできます。何か所かピックアップして、実際に見学や体験利用をして、支援スタッフやほかの利用者の様子もよくチェックしたうえで決めるようにしましょう。

またこのサイトを運営しているチャレンジドアソウも一人一人の悩みに寄り添い、細かいサポートや工夫されたプランニングが評判の就労移行支援事務所を運営しています。

紹介料などは不要ですので、是非一度問い合わせてみてください。

まずはお気軽にご相談ください!

みなさんに安心してご利用いただくために、チャレンジド・アソウでは事業所見学や体験利用をおすすめしています。

実際にご自身の目で事業所の雰囲気やプログラムを確認してみませんか?

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