障害者の方の就労移行支援
広汎性発達障害(PDD)の特性とは?仕事につくための就労移行支援事業所について

広汎性発達障害(PDD)の特性とは?仕事につくための就労移行支援事業所について

この記事では広汎性発達障害とはどういった障害なのか、どういった特徴があるのかを解説するとともに、広汎性発達障害の障害を持つ方が仕事を探したり就職できるようにサポートする就労移行支援制度について詳しくお話していきます。

この就労移行支援を行う就労移行支援事務所を利用することにより自分にあった仕事を見つけたり、就職することができる事例がたくさん生まれています。

広汎性発達障害だからと言って大人になって社会に出るのを諦める必要はありません。広汎性発達障害という障害とうまく付き合いつつ、ご自身のペースで就労移行支援事務所をうまく利用していきましょう

チャレンジド・アソウ 広島事業所 /
チャレンジド・アソウ 大阪事業所 /
チャレンジド・アソウ 新大阪事業所 管理者
サービス管理責任者

監修:池田 倫太郎

株式会社チャレンジド・アソウ
立ち上げの中心メンバー。
就労移行支援事業、就労定着支援事業、
特例子会社の運営を行う。

広汎性発達障害とは?自閉症スペクトラム障害との違い

広汎性発達障害はPDDと呼ばれ、その障害は主に言動・行動の全般において社会生活に影響を及ぼす障害です。

これまで広汎性発達障害の診断は、「レット障害」、「小児期崩壊性障害」、「自閉症」、「アスペルガー症候群」、「特定不能の広汎性発達障害」を含むものとされていました。

しかし今はレット障害は遺伝性障害であり発達障害から除外されたため、広汎性発達障害はレット障害を除くすべての障害名を「自閉症スペクトラム障害(ASD)」という名称に統合されています。

広汎性発達障害(PDD)と自閉症スペクトラム障害(ASD)の関係性

広汎性発達障害(PDD)と自閉症スペクトラム障害(ASD)の定義はよく似ていることから、違いがよくわからないという声もあります。

結論を行ってしまえばこの2種類の障害は同じものです。

2013年に公表された「DSM-5」と呼ばれる診断基準によって判断されたものは自閉症スペクトラム障害(ASD)と呼ばれるというだけです。

広汎性発達障害(PDD)の特徴

コミュニケーションの特徴

広汎性発達障害(PDD)は、コミュニケーション面に問題を抱えることが多くあります。

他者への反応性や関心の偏りが見られ、他人の情緒を読み取る能力に欠け、言葉やジェスチャーといった手段を使うことが難しいとされています。

広汎性発達障害(PDD)はコミュニケーション能力や意思伝達が難しく、その場の雰囲気や人の表情が読めないといった特徴が見られます。

うつやADHD(多動性障害)などとも別のものです。

見たまま、感じたままに発言する

小学生くらいの年齢になると、社会生活の中で人の外見や様子を判断して「それは言ってはいけない事だ」という暗黙のルールを認識し始めますが、広汎性発達障害がある場合は大人になっても見て感じたまま言葉にしてしまい、その理解が難しいとされています。

「今日は真っ直ぐ帰ってきてね」と言われても「角を曲がらないと帰れないよ」と真面目に答えるように、遠回しなやりとりや言葉の含み、比喩などそのまま意味が伝わらない言葉を広汎性発達障害の方は推し量る力が弱いのです。

このような認識の違いから、仕事面などで広汎性発達障害の方は障害がない方とのトラブルに発展しやすいとされています。

独特の話し方・話の聞き方

広汎性発達障害(PDD)は話し方に特徴が強く出るケースが多いです。

アナウンサーのニュースの読み上げのような話し方で、育った地域独特の方言やイントネーションが使われません。

また、広汎性発達障害の方は話し出すと相手の反応を気にせず延々と話し続けますが、簡単な言葉にも複雑な言い回しをするため、シンプルに伝えることが苦手とされています。

逆に広汎性発達障害の方が話を聞く際は、少しでも腑に落ちない事があればその点に固執したり、興味のない話題だと途中でもその場から離れてしまうこともあります。

想像力の特徴

興味や関心が極端である

興味のあることと無関心なことへの反応が極端な面があるのが広汎性発達障害の方の特徴の1つです。

興味のあることに関しては年齢を問わず極端に高い記憶力や能力、集中力を発揮するため、学業も優秀な成績で大学まで卒業することもあります。

変化を嫌い、法則性を好む

いつも使う道が工事で通行止めになったり、天候などでやむを得ない日程の変更が起きた時など、状況や立場を変える、場を理解するといった面で広汎性発達障害の方は問題を抱えます。

広汎性発達障害の方は全体の把握や行動の切り替えが苦手であるため、変化による不安や恐怖が大きくなりパニックに陥る場合もあります。

一方で法則性・一貫性のあることは好み、絵や記号、数字を順序立てて覚えたりするという行動が得意という傾向が広汎性発達障害の方には見られます。

感覚の特異性

感覚の過敏と欠如

広汎性発達障害(PDD)の人の90%に味覚、触覚、臭覚、聴覚、視覚のなんらかに感覚過敏がみられ、生活面で困難に直面することがあります。

食べ物だと臭いは大丈夫でも食感が苦手なら極端な偏食になり、お風呂のシャワーの音やトイレを流す音にも負担を感じたり、木漏れ日や電光掲示板を飽きることなく見続けたりと日々の暮らしの中で刺激を強く感じやすいのです。

普通の人が「そういうものだ」と気にしない事に対して、広汎性発達障害(PDD)の人は必要な要素だけど拾うという能力に障害があり、敏感に感じるのです。

広汎性発達障害(PDD)の人が働く前に知ってほしい事

広汎性発達障害は見た目ではわからず、障害として需要されにくいという点もあり、特に子供は多感な時期にもあたる為「個性」と考えがちではっきりとした判断が難しいとされています。

大人になるまでの学生の期間においてもIQが高いタイプの広汎性発達障害の方は成績もよく、社会での活躍に期待されることから障害が見落とされ、社会人になった時に生きづらさを感じるケースも見受けられます。

そんな中、これまで「非常識だ」などの非難を受けることが多かったことから、就職や仕事場でのトラブルから働くことが困難になり「自分にできる仕事はない」と考え、諦めてしまうケースになりがちですが、広汎性発達障害だからと言って諦める必要はありません

実際に広汎性発達障害などの発達障害を抱えながら活躍している人は少なくありません。

しかし、広汎性発達障害の方など発達障害がある人が自分一人だけで(再)就職活動をしたり、仕事を見つけるのはなかなか困難なことです。

一人でできる仕事があれば良いのですが、他の障害がない方とうまく働いていくにはサポートやトレーニング必要?。

広汎性発達障害など発達障害がある人が仕事について自立するために必要なことは、専門的な就労移行支援制度を利用しコミュニケーションのコツや物事の捉え方など、就労に必要なスキルを体得することをおすすめします。

就労移行支援制度について

就労移行支援制度とは障害者総合支援法に基づいて設定された障害を持つ方への職業訓練制度のこと

この就労移行支援を行ってくれる事業所が日本の自治体各地に3,600以上あり、その事業所のことを就労移行支援事業所といいます。

  • 自分にあった仕事を見つけて就職・一般就労したい
  • 就職は難しいがまずは働く場所が欲しい
  • 一回挫折したが、仕事や社会に復帰したい
  • 継続して仕事をするためのサポートが欲しい

こういったことに悩まれている広汎性発達障害の方など発達障害がある人にぜひ利用して欲しい制度、事業所です。

対象者の条件

就労移行支援制度を利用できる方の条件は以下の通りです。

  • 18歳以上65歳未満
  • 障害や難病がある方
  • 一般企業への就職を希望する方、一般就労が可能な方

障害や難病がある方とありますが、特に障害者手帳が必要なわけではなく医師の診断や定期的な通院記録があれば就労移行支援を受けることができる場合があります

障害者手帳を持っていらっしゃらない方は一度就労移行支援事業所に問い合わせしてみると良いでしょう。

就労移行支援事業所ではどのようなサポートを受けることができる?

就労移行支援事務所では大まかに分けると4つの段階に分けてサポートをしていきます。

  1. 個別支援計画:個人にあった就職までの計画作り
  2. 職業・スキル訓練:体調管理や仕事に役立つスキルの習得
  3. 就職活動サポート:利用者の希望や適性を踏まえて就職をサポート
  4. 就労定着支援:就職した後、継続して仕事をしていけるように支援

それぞれを詳しく見ていきましょう。

個別支援計画:個人に合った就職までの計画作り

就労移行支援事業所利用者とスタッフが面談などを通じて、個人一人一人に合わせた就職や仕事を見つけるまでの計画づくりを行います。

広汎性発達障害と言っても特性や体調、能力全てみなさん違いますのでペースや就労移行支援事業所に通う期間。就職活動をスタートするタイミングなどを見計らうことが重要です。

職業・スキル訓練:体調管理や仕事に役立つスキルの習得

計画が決まった後は目標とする就職先や希望とする仕事をすることができるように職業スキルを学んでいきます。

また、一般企業の始業時間、就業時間を意識したリズムで就労移行支援事業所に通うようにするなど、体調管理や仕事を続けていく上で必要となる毎日のリズムもこちらで作っていきます

就職活動サポート:利用者の希望や適性を踏まえて就職をサポート

就労移行支援事業所を利用する方が就職する際に必要な履歴書の書き方や面接の対策など就職活動の際に必要なサポートを行います。

求人応募自体は就労移行支援事業所が行うのではなくハローワークなどが行いますが、その繋ぎを就労移行支援事業所が行ったり、スタッフが担当している一人一人の方の適性をハローワークなどに伝えてコミュニケーションをとります。

就労定着支援:就職した後、継続して仕事をしていけるように支援

広汎性発達障害を持つ方は就職や仕事を見つけることが実はゴールではありません。大事なのは就職後継続して仕事を続けていくことが大切です。

せっかく就職できても続かないのであれば意味がありません

就労移行支援事業所は利用者と就職先を仲介し、うまく双方が納得して働いていくことができるように業務環境の調整を支援したりもします。

また広汎性発達障害の方はうまく上司や仕事仲間とうまくコミュニケーションが取れないことが多いので、体調不良や通院時間の確保などうまく伝えられないなどの問題も解決していきます。

就労移行支援事業所の利用期間や料金は

就労移行支援事業所の利用期間は2年間となっています。万が一就職先が合わず退職し、もう一度就労移行支援事業所でトレーニングを受けたいという方は2年以内であれば再利用可能な場合が多いです。

こちらは就労移行支援事業所によって異なりますので問い合わせをしてみると良いでしょう。

利用する際は料金の支払いがある?

就労移行支援事業所の利用料金は前年の世帯収入(本人だけでなく配偶者の収入も含む)により自己負担額は異なります。

前年の世帯収入状況 負担金額
生活保護受給世帯 0円
市町村民非課税世帯 0円
600万円以下(市町村民税課税世帯) 9,300円
600万円以上 37,200円

このように基本的には無料やわずかな料金で利用できるケースが多いでしょう。

就労移行支援制度には就労継続支援制度もある

就労移行支援制度と似たような名前の就労継続支援制度というのもあります。

この2つの制度の違いは現時点で一般企業への就職可能か、もしくは不安がないかという点です。

2年以内に就職が可能な方であれば「就労移行支援」、2年以内に一般企業に就職が不安、もしくは不安な方は「就労継続支援」制度を利用するのが良いでしょう。

就労継続支援制度にはさらに2つの種類があり就労継続支援A型と就労継続支援B型です。

就労移行支援と就労継続支援の違い

就労移行支援 就労継続支援A型 就労継続支援B型
目的 “就職するために必要なスキルを身につける 働く場所を提供する
対象者 一般企業へ就職することを希望する方 現時点で一般企業への就職が困難、または不安な方
雇用契約 なし あり なし
賃金 一部事業所を除きなし あり/平均月収約7万円 あり/ 平均月収約1,5万円
年齢制限 65歳未満 65歳未満 なし
利用期間 原則2年 なし なし

このように賃金の有無、契約の有無。利用期限の違いなどがありますので、ご自身にあった支援制度を受けるのが良いでしょう。

これら制度に対しても就労移行支援事業所があなたに合う制度利用を勧めてくれますので相談してみるのが良いです。

就職したい、でも仕事ができない・続けられないと悩む方は就労移行支援事業所に相談を

いかがだったでしょうか、今回は広汎性発達障害についてのことや就職や仕事探しをサポートするサービスを行う就労移行支援事業所のことについて詳しくまとめました。

広汎性発達障害などの発達障害を抱えているからといって大人になってから社会に出ることや就職を諦める必要はありません。

うまく広汎性発達障害と折り合いをつけていき、就労移行支援制度を利用して就職し継続して仕事を続けている方はたくさんいらっしゃいます。

一人や家族単位で悩むことが多い広汎性発達障害ですが、経験豊富なスタッフがたくさんいる就労移行支援事業所に一度相談してみるのをおすすめします。

チャレンジド・アソウの就労支援の特徴

まずはお気軽にお問合せください。

みなさんに安心してご利用いただくために、チャレンジド・アソウでは事業所見学や体験利用をおすすめしています。
実際にご自身の目で事業所の雰囲気やプログラムを
確認してみませんか?

092-752-0500

※ご家族の方もお気軽に
お問い合わせください。