この記事では心理的外傷後ストレス障害(PTSD)の基礎知識についてまずは触れています。そしてそれを踏まえた上で心理的外傷後ストレス障害(PTSD)を持つ方にぜひおすすめしたい就労移行支援制度利用に関して解説しています。
これから心理的外傷後ストレス障害(PTSD)と向き合いながら、一般企業への就職を考えられている方はぜひ読んでみてください。就労移行支援制度利用があなたを大きく手助けするかもしれません。
チャレンジド・アソウ 広島事業所 /
チャレンジド・アソウ 大阪事業所 /
チャレンジド・アソウ 新大阪事業所 管理者
サービス管理責任者
監修:池田 倫太郎
株式会社チャレンジド・アソウ
立ち上げの中心メンバー。
就労移行支援事業、就労定着支援事業、
特例子会社の運営を行う。
心理的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状やサイン、回復するための方法
心理的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状は個人差がありますが、一般的にはふとしたときに辛い体験が呼び起こされ、感情が揺さぶられることにより、パニックになり混乱状態になってしまう、涙が止まらなくなるなどがあります。
またトラウマが引き起こされていなくても、精神状態に余裕がなくなるので、理由もなくイライラしたり、些細な物音で飛び上がるほどびっくりする、警戒心が強くなる、不眠が続くなどの症状もよくみられます。
また感情の起伏(辛い体験の呼び起こし)を無意識に避けるために自己感情表現が乏しくなったり、周りの人への感情の表現も現れにくくなり、これが長期間続くこともあります。
心理的外傷後ストレス障害(PTSD)疾患の治療はカウンセラーによるカウンセリングに通う、地元の精神保健福祉センターに相談する、PTSD治療ができる精神科にかかるなどが一般的な方法です。
またあまりにも心理的外傷後ストレス障害(PTSD)が続くとうつ状態なども併発したりし、日常生活にも支障が出るケースも考えら得れます。その場合は投薬治療も選択肢に入れるべきでしょう。
就職や復職について
心理的外傷後ストレス障害(PTSD)を疾患してしまうと、一時的に働くのが難しくなったり、就職するのに不安を感じたりするかもしれません。
心理的外傷後ストレス障害(PTSD)を抱えていても働けないことはないですが、日常生活に影響が出て、現実感がなくなり集中力を保てなくなったり、生き生きとした活力が周りの人から感じられなくなったりもします。
そうなると本人も職場で積極l的にチャレンジしたり、前向きな取り組みを見せられないので、上司や周りからの理解がないと孤立してしまうこともあります。
しかし、経済的によほど余裕がある方なら良いですが、そうでないのであれば就職したり、休職しているのであれば社会復帰をする必要が出てきます。
そんな心理的外傷後ストレス障害(PTSD)から立ち直り一般企業への就職を目指す方にぜひおすすめしたいのが就労移行支援制度の利用です。
就労移行支援制度とは
心理的外傷後ストレス障害(PTSD)にかかわらず、世の中には難病や障害を抱えた方がたくさんいらっしゃいます。そんな方がスムーズに社会参加できるようにと定められたのが就労移行支援制度。
その就労移行支援制度をもとに各自治体に存在するのが就労移行支援事業所です。
この就労移行支援事業所は様々な就職に必要なスキルの習得をサポートしてくれたり、就職活動の支援を行ってくれる施設で、全国に3,400カ所以上ある、意外に皆さんに身近な施設です。
心理的外傷後ストレス障害(PTSD)の方をはじめ多くの方が就労移行支援事業所を利用し、就職や復職に成功しています。
次の項目ではこの就労移行支援事業所について詳しくみてみましょう。
就労移行支援事業所の基礎知識とサービス内容
就労移行支援事業所は基本的に利用料金は無料、利用できる期間は原則2年間です。
就労移行支援事業所利用料金 | 前年度の世帯収入が300万円以下であれば無料。 |
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利用可能期間 | 原則2年間 |
目的は就職するために必要な基礎知識やスキルを身につけること、そして一般企業への就職を成功させることです。そのために就労移行支援事業所利用者はその時点で一般企業への就職を希望する、または意思を持つ方に限られます。
就労移行支援事業所には技術的指導を行ってくれるスタッフや就労支援を担当するスタッフなど、たくさんのエキスパートが在籍しています。
2017年では就労移行支援事業所利用者農地約1.5万人が一般企業への就職を成功しているというデータもあり、利用者数は年々増加しています。
就労移行支援事業所のサービス内容
就労移行支援事業所で受けられるサービス内容についてお話しします。サービス内容は大まかに分けると以下のようになります。
- 就職準備
- 実践
- 就活活動
- 職場定着
それぞれを詳しくみていきましょう。
就職準備
就労移行支援事業所ではまず希望する就職を実現できるように、カウンセリングを実施し、目標設定や就職までのスケジュールを組みます。
心理的外傷後ストレス障害(PTSD)を持つ方は再発や悪化のリスクを避けたいので、業務量や勤務時間、通勤距離などをよく考慮して決定しましょう。
その後、安定して就労移行支援事業所に通えるように生活リズムを整えつつ、就職に必要な実務スキルを習得していきます。
実践
就労移行支援事業所が提携する企業や会社に行って、企業インターンとして働いたり、就労移行支援事業所で仮想の仕事場を設定し、報告、連絡。
相談のプロセスを実践したりすることを通じて自己管理方法を身につけます。ここでの心理的外傷後ストレス障害(PTSD)を持つ方に大事なポイントは、以下に実践に近い状態で感情コントロールを行えるか、または心理的ストレスがかかった際にどうパニックにならないかです。
就活活動
就労移行支援事業所は就職活動に関して、直接仕事を紹介したりするのではなく、あくまでもサポートに徹します。具体的には履歴書の書き方の相談を受けたり、面接時の対応などを教わることができます。
終活時には心理的外傷後ストレス障害(PTSD)や精神疾患、障害を就職先に伝えるオープン就職と伝えないクローズ就職がありますので、自身が希望する方法で対応してもらうと良いかもしれません。
職場定着
就労移行支援事業所で受けることができるサポート内容としては最後になりますが、心理的外傷後ストレス障害(PTSD)を抱える方は一番大事な部分かもしれません。
心理的外傷後ストレス障害(PTSD)を持つ方は新しい職場環境や人間関係をストレスと感じたり、心理的外傷後ストレス障害(PTSD)のトラウマを引き起こすきっかけになる要素が増えてしまったりすることも考えられます。
そうなってしまうと、精神的に疲れてしまい継続して仕事場に向かうことが難しくなったり、遅刻や早退、欠勤が増えてしまうことになりかねません。
そうならないためにオープン就労であれば、就労移行支援事業所スタッフが必要であれば業務内容の調整や不安を解消したり、心理的外傷後ストレス障害(PTSD)への理解を上司や会社に理解を求めるために調整したりもします。
また業務中にストレスを感じることがあるのであれば相談に乗ったり、仕事以外にやりがいを見つけ。トラウマが少しでも発症しにくいようにメンタルケアを行うことも可能です。
まとめ
いかがだったでしょうか、今回は心理的外傷後ストレス障害(PTSD)疾患を抱える方に向けて、基礎情報を解説。さらに心理的外傷後ストレス障害(PTSD)を持つ方がどう自分に適した職業(適職)をみつけ、生き生きと働くためにぜひ利用していただきたい就労移行支援制度や就労移行支援業所についてお話してきました。
心理的外傷後ストレス障害(PTSD)だけに限らず精神疾患や障害を持つ方は、治療や回復をしながら症状や精神疾患が悪化しないように慎重に生活を送らなくてはいけません。
その際にさらに就職活動を一人で行うのは心理的外傷後ストレス障害(PTSD)の方には非常に大変なことです。だからこそ就労移行支援事業所利用が非常に効果的。経験豊かなスタッフが色々なケアを親身になって行ってくれるでしょう。
この記事を監修しているチャレンジド・アソウも就労移行支援事業所を運営しています。心理的外傷後ストレス障害(PTSD)を抱えた方もたくさん利用されています。
就労移行支援事業所に少しでも興味が出ましら一度お気軽にお問い合わせください。