障害者の方の就労移行支援
就労移行支援の利用が障害者雇用を促進するのかを徹底解説

就労移行支援の利用がどれほど障害者雇用に繋がるのかをご紹介

「就労移行支援」や「障害者雇用」といった言葉は聞いたことあるけど、具体的にどんなことを指しているのか疑問に思っている方は多くいらっしゃると思います。

就労移行支援事業所で支援を受けていない方の中には、障害や難病を抱えているから

「一般企業で働きたいけど採用してもらえなさそう…」「仕事の探し方が分からない」「障害を職場の人にどう説明すればいいのかわからない」

「体力的に働けるか自信がない…」などの悩みや不安がある方も多く、障害者の方の雇用「障害者雇用」が進みにくいのが現状です。

このページでは、就労移行支援や障害者雇用といった言葉がどういった内容でどうやって活用していくものか分かりやすく紹介してまいります。

このページを読んで少しでも就労移行支援、障害者雇用について前向きに考えてもらえたら嬉しいです。

就労移行支援とはなんだろう?

まずは、障害者雇用を円滑に進めるべく実施されている制度、「就労移行支援」についてご説明いたします。

簡単に申しますと、就労移行支援とは障害のある方の社会参加をサポートする制度です。

国が障害者総合支援法に基づいて、障害者雇用を促進するために制定している就労支援サービスのことになります。

働きたいと考える障害者の方を後押しするサービスになっており、この就労移行支援を実施している福祉サポート会社を「就労移行支援事業所」といいます。

就労移行支援事業所と民間企業の違いは?

就労移行支援事業所とは、基本的に障害のある方の一般企業への就職をサポートする支援所で、企業等の一般社会で働きたいと考える障害者の方に対して、職場で働くために必要となる知識や能力を高める環境になります。

この就労移行支援事業所に通い、職場で必要とされる知識や能力を高めることで、企業への就職が出来るようになり、障害者雇用の促進に繋がっていきます。

では、そんな就労移行支援事業所はどこにあるのでしょうか?

実はこの就労移行支援事業所は日本の各地方自治体から指定を受けて就労移行支援サービスを提供しており、全国には約3300ヵ所以上の就労移行支援事業所があります。

やはり、国が法を定めているだけあって、2006年に障害者自立支援法に基づくサービスとしてスタートして以来、就労移行支援は継続的に取り組みが行われています。

継続的に就労移行支援が行われていることは結果にも出ており、就労移行支援を含め、障害者雇用を促進するサービス全体から実際に就労に繋がった方は、企業の障害者雇用率増加に伴って約10年間で4倍以上に増加しています。

なので、就労移行支援事業所というのは一般的な企業と異なり、国や自治体に必要とされている組織のため、ビジネス要素はなく、本当に障害者の方が社会に出られるようにサポートするサービスです。

では、実際に就労移行支援事業所が行っている支援サービスの内容はどんなことか確認していきましょう。

就労移行支援で実施されるプログラム内容

①適性や希望に合わせて、将来的な就職に必要な知識や能力を身につけるトレーニング

②実際の職場見学・実習等の機会の提供

③応募書類作成やキャリアカウンセリング、面接対策などの就職活動サポート

④入社後の相談対応や企業に対して環境調整依頼などの職場定着支援

①適性や希望に合わせて、将来的な就職に必要な知識や能力を身につけるトレーニング

就労移行支援事業所に通いながら、一般企業にて働いていける能力、社会人として必要な知識を身につける職業訓練を行います。

  • ビジネスマナー、挨拶、職場での身だしなみ
  • PCトレーニング(ExcelやWordなどofficeスキル向上・PCを利用した基本情報処理)
  • SST(社会生活技能訓練)
  • 基礎学習(読み・書き・計算等)
  • 個人の適性に合わせた能力開発訓練

これらを最初は週3日程度から通い始めて、最終的には就職後の勤務と同じ週5日通えるように目指します。

また、定期的に就労移行支援事業所に通うことで、生活リズムが整い、基礎体力の向上が見込め、健康にも効果を期待できます。

そしてその後は、企業への就労に向けて必要となる訓練メニュー(プログラム)を受講して、より職種や障害を問わず、社会に出て働く上で必要とされるものを身につけ、就活にむけて準備していきます。

②実際の職場見学・実習等の機会の提供

自分自身に合った業種や職種、職場はどんな環境なのかを考えるために、実際に「職場見学」や「職場実習」を行っていきます。

職業訓練では、職業スキルだけでなく体調管理やコミュニケーションなど企業で継続して働くために必要な知識を研修や職場実習で学ぶことができます。

この時に経験できる企業は障害者雇用に前向きな企業さんが多いため、とても実りの多い経験となります。

③応募書類作成やキャリアカウンセリング、面接対策などの就職活動サポート

いよいよ企業へ就活する時期となると、就労移行支援事業所の支援員と一緒に就職活動が始まります。

ですが、就労移行支援事業所がサポートしている方に直接、職業紹介を行うことは制度上できません。

そのため、障害者雇用の求人を扱っている求職サービスに連携することになります。

障害者雇用を率先している主な求人はハローワークや障害者就業・生活支援センター、障害者職業センター等です。

これらに対して、支援を受けている方の最適な職場を見つけるためのサポートを行うことが、主な役割となります。

その中で、より内定が出やすくなるように応募書、履歴書の作成をサポートしたり、本人のキャリアカウンセリングを行ったり、就職面接のための模擬面接を実施したりも就労移行支援事業所の支援範囲です。

それだけではなく、一般企業に対しては、障害者人材の雇用を促進するためにインターンや企業説明会などを実施します。そうすることで、障害者雇用への企業理解・面接機会の提供や、雇用後の定着支援をしやすくなります。

④入社後の相談対応や企業に対して環境調整依頼などの職場定着支援

就労移行支援事業では、利用者が入社して終わりではありません。利用者が入社した後の職場定着支援を行います。

具体的には、就職先に慣れることが出来ているかの確認、職場に定着できているか、仕事や人間関係での悩み、入社後の生活リズムについてなどの細かな相談対応やそれに応じて必要な環境調整依頼を企業へ行います。

この就労移行支援事業所による職場定着支援は原則として就職後6ヶ月の期間実施されます。

企業や就労した利用者と定期的に面談し、それぞれの相談などに対応します。

期間が経つにつれて就労移行支援事業所の干渉を減らし、最終的には、就職先の企業と就労した利用者自身が自立して継続して働けるようサポートすることが目的です。

以上が就労移行支援を利用することで受けられるサービス内容になります。

このように利用者にとってはとても手厚いサポートを受けられ、国に対して障害者雇用の促進に多いに役割を果たしています。

就労移行支援を利用できる条件は?

現段階で就労移行支援サービスを利用できる条件は下記になります。

  • 一般就労したいと考えている方
  • 原則18歳以上65歳未満の方
  • 精神障がい、知的障がい、発達障がい、身体障がいなどの障がいのある方
  • 障害者総合支援法の対象疾病となっている難病等のある方

また障害者手帳を持っていない方でも、※障害福祉サービス受給資格および医師の意見書等の証明できるものがあれば、自治体の判断により利用可能な場合があります。こちらは各地域、自治体によって異なるので、お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口にお問い合わせください。

【利用手続きと必要なものについて】

就労移行支援事業所を利用するためには、各地域、市区町村が発行する「障害福祉サービス受給者証(以下受給者証)」が必要になります。

【受給者証を給付してもらうには】

お住いの市区町村の障害福祉課等に対して、就労移行支援事業所受給者証の申請手続きが必要となります。

手続きの詳細は各市町村ごとに異なるため、各自でご確認いただくことをおすすめいたします。

就労移行支援は継続して利用可能?

この就労移行支援サービスには利用できる上限期間が設定されています。

利用期間としては、原則で最長24ヶ月の期間となります。
もし、24ヶ月を超えても継続して延長利用したい場合は、市区町村に申請し、審査という流れを経たうえで、就労移行支援事業所を利用する必要性が認められる必要があります。

<就労移行支援事業所の再利用について>

現時点での利用期間は就労移行支援の上限利用期間である24ヶ月以内であれば就労移行支援事業所を再度利用することが可能です。
但し、お住まいの地域、自治体によっては、就労移行支援サービスの再利用ができない場合もあるのでご注意ください。

また、就労移行支援サービスを通した就労後の職場定着支援の利用期間にも上限が定められています。

こちらは就労から6ヶ月の期間となります。

利用料金

就労移行支援サービスはご本人または配偶者の前年度所得に応じて利用料が決まります。

収入の状況によっては利用料(1割負担)がかかる場合がありますが、現在9割以上の方に自己負担なくご利用いただけています。

区分 世帯収入状況 負担額/月
生活保護 生活保護受給世帯 負担なし
低所得 市町村民税非課税世帯(注1) 負担なし
一般1 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)(注2)※入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム・ケアホーム利用者を除く(注3) 9,300円/上限
一般2 上記以外 37,200円/上限

(注1)3人世帯で障害者基礎年金1級受給の場合、収入が概ね300万円以下の世帯が対象
(注2)収入が概ね600万円以下の世帯が対象
(注3)入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム、ケアホーム利用者は、市町村民税課税世帯の場合は「一般2」に属します。

*その他の要件によって減免等の場合があり、詳細はお住まいの行政担当課にお問い合わせください。

就労移行支援期間の工費について

【工賃とは】

基本的には、実施した作業に対して支払われる報酬のことを「工賃」と呼びます。

就労移行支援では、原則として利用者と事業所が雇用契約を結分ことはありません。
また、就労移行支援の工賃は雇用契約に基づいて支払われるものではないので、最低賃金の適用はありません。

【原則】

就労移行支援事業所では、基本的に利用者に対して工賃を支払うことはありません。
※ 就労移行支援で行う作業は一般企業への就職、就労を目指した障害者雇用のための訓練という位置づけ

【例外】

但し、一部例外として事業所によって工賃作業を行っているところがあります。

就労移行支援事業所を利用するメリット

1. 自身の障害を受け入れ、深くまで理解することができる

就労移行支援事業所では、訓練によって自身の障害特性や対処方法を理解し、受け入れができている人が非常に多いです

最終的な就職の際、どのような障害特性があるのかを障害者側と企業側の双方で共通認識できるかどうかが、障害者雇用・定着のための第一歩になります。

2. 継続的な就労要素が整う

就労移行支援事業所での訓練を経て、安定して継続的に仕事へ取り組めるまでに心身の状態が整えられます。

「日々の生活において自己管理ができる」「状況に応じて自分から必要なサポートを求めることができる」「継続して働きたいという前向きな意志を持っている」など、継続的な就労のために欠かせない要素を育むことが出来ます。

また、就労移行支援事業所に週5日通所することができていた方は、就職後も会社への出勤も問題なく行える可能性が高いと判断しやすいです。

さらに、より就労環境に近い状態で訓練を行う事業所を利用している障害者は、ある程度のオフィス環境にも柔軟に馴染みやすいことが多いです。

他にも、日々の業務を行う上では基本となる「報連相ができる」「不安要素に対して自分から発信ができる」など、必要なコミュニケーションスキルを身に着けた状態で障害者雇用することが可能。

また、特定の職業領域を対象としている就労移行支援事業所に通っている利用者は、その業務に必要な知識や技能を既に身に着けているため、障害者雇用の後もすぐに現場で活躍できる可能性が高くなっています。

3. 就職の際、障害者雇用のための必要なサポートを実施してくれる

一般企業は就労移行支援事業所と連携することで、自社の人材要件や業務内容と合致する障害者はどのような人なのかを相談しながら障害者雇用を検討することができます。

障害者雇用の選考時には、応募者の特性や性格などのパーソナルな部分の情報を提供してくれるほか、就労移行支援事業所の支援員に面接の場に同席してもらうことが可能です。

障害者雇用をあまりしていない、障害者雇用のための活動に慣れていない企業にとっては、その人を多角的な視点で見るためのサポートをしてくれます。

またその後の就労定着支援では、利用者が企業に就職した後も、日々の仕事面、生活面においての必要な支援を続けてくれます。

企業と障害者の仲介役として、6ヶ月間もの期間に渡って職場の面談に同席したり、企業や障害者との調整を行うなど、就職先の職場に定着するようフォローや助言などのサポートを行ってくれます。

まとめ

今回は、就労移行支援や障害者雇用について具体的な説明やこれらの関連性などを紹介しました。

就労移行支援は障害を持っている方の「仕事がしたいけど働くのが不安」「就職活動が上手に出来ない」といった、社会に出るための悩みを解消してくれるものであり、一方で企業にとっても慣れない障害者雇用をサポートしてくれる心強い見方でもあります。

これからも就労移行支援は障害者の方と企業を繋ぐ大切な役割を担っていきます。

まずはお気軽にお問合せください。

みなさんに安心してご利用いただくために、チャレンジド・アソウでは事業所見学や体験利用をおすすめしています。
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