この記事では下肢障害とはどういった障害なのかから始まり、下肢障害を持つ方に会う仕事はどういったものがあるのかをご紹介していきます。
また一般企業への就職を目指す下肢障害を持つ方にぜひ知っておいていただきたい就労移行支援制度についても触れていますのでぜひ最後までチェックしてください。
チャレンジド・アソウ 広島事業所 /
チャレンジド・アソウ 大阪事業所 /
チャレンジド・アソウ 新大阪事業所 管理者
サービス管理責任者
監修:池田 倫太郎
株式会社チャレンジド・アソウ
立ち上げの中心メンバー。
就労移行支援事業、就労定着支援事業、
特例子会社の運営を行う。
下肢障害とは
下肢障害とは両下肢の運動能力や立つ能力に問題がある障害のこと。
1級から7級まで障害度によって分けられており、1級が一番重い障害度となります。
7級までありますが、下肢障害について交付される身体障害者手帳は1〜6級までが対象となっています。
運動機能が障害されるので、日常生活に制限が生じやすくなり、下肢障害の方は車椅子や杖、義肢などを利用されるケースが多いです。
下肢障害を持つ方は出社時や退社時に不自由を感じることが多いので、通勤時間の調整などの便宜や会社や仕事場のスペースの確保など周りのサポートを必要とします。
しかし、これらがクリアされれば他の障害よりも障害がない方と同じ様に能力を発揮して働くことができる様になるので、下肢障害を持つからといって就職や仕事を見つけることを諦める必要はありません。
下肢障害を持つ方におすすめの仕事とは
下肢障害を持つ方は他の身障者や精神の障害を持つ方とは違い、座った姿勢であれば問題なく仕事ができるのが強み。
車椅子や手すり、デスク周りにスペースが用意されれば自分で身の回りのことや移動もできるので就職への支障は少ないと言えるでしょう。
下肢障害を持つ方におすすめの仕事をいくつか挙げてみました。
- 一般企業での事務職
- パソコンを使った入力業務
- 在宅勤務
- デザイナーなどのクリエイティブ職
- SE、プログラマーなどのエンジニア職
- コールセンター
- 座って行うことができる軽作業など
これらの仕事であれば下肢障害を持っていらっしゃる方でも比較的働きやすいし向いてると言えます。
最近では在宅勤務など多様な働き方事例
下肢障害を持つ方にとって、就職にあたり1番クリアしたい問題が、通勤・退勤とトイレ問題。
車椅子や杖などに頼らざるをえない下肢障害の方にとって電車やバスを使った通勤・退勤などは大きな苦労となります。
また勤務先のトイレのスペースなども問題になり得ます。
車椅子が入るスペースがない、身障者用の専用トイレがない、手すりがないなどは仕事場で仕事や生活する上で大変です。
そういった施設の設備の整備は企業側にとってもなかなか費用やスペースの問題で難しい場合もあるでしょう。
そんな時に選択肢の一つとして知っておきたいのが在宅勤務という働き方。
在宅であれば普段から生活しているので下肢障害の方でも自分でできる範囲も広いですし、通勤しなくて済むのであれば移動にかかる時間やお金も不要です。
スキルを磨き、希望する企業・仕事を見つけるための就労移行支援事業所
身体に不自由がある下肢障害を持つ方でも十分に社会に出て働くことは可能です。
ただ、希望する仕事に就くためにはビジネススキルの習得をする必要がありますし、職場での理解を得た上で仕事に就かないと後々のトラブルに発展しかねません。
そんな時にぜひ利用していただきたいのが就労移行支援事業所。
就労移行支援事業所は就労移行支援制度という障害を持つ方や病気を持つ方のために作られた制度をもとに運営されている施設。
就労に必要な知識や能力の向上のために必要な知識や能力を身につけ、希望する就職を達成するまでのサポートを行ってくれるものです。
就労移行支援事業所とは?内容や環境をご紹介
就労移行支援事業所の基本的な条件は以下の通り。
就労移行支援事業所の利用条件 |
---|
65歳未満である |
一般企業に就職する意思がある、および就労を希望する |
利用期間は原則2年間 |
利用料金は原則無料 |
就労移行支援事業所の利用条件は非常にシンプル。65歳未満で一般企業に就職を希望する、そしてその意思がある方が対象。
利用期間は原則2年間で、万が一、就職後に退職することになっても、利用開始から2年以内であれば再度就労移行支援事業所を利用することも可能です。
就労移行支援事業所の利用料金は原則無料ですが、前年度の世帯収入に応じます。
就労移行支援事業所の利用料金
生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
---|---|---|
生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
低所得 | 市民村民非課税世帯 | 0円 |
一般1 | 市町村民課税世帯 (前年度の世帯収入600万円以下) |
9,300円 |
一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
就労移行支援事業所のカリキュラム内容
就労移行支援事業所は全国に3,400カ所以上あり、施設の中身やカリキュラム内容は多少の違いは存在しますが、基本的な内容は同じ。
下肢障害を持つ方が就労移行支援事業所で受けることができるカリキュラム内容を見ていきましょう。
就労移行支援事業所で受けることができるカリキュラム
- カウンセリングによる目標設定
- スキルアップトレーニング
- 就労移行支援事業所における企業実践
- ビジネスマナー習得
- 就職活動支援
- 就職後継続支援
これらが下肢障害を持つ方に必要なカリキュラムの主なものとなります。それぞれを見ていきましょう。
カウンセリングによる目標設定
就労移行支援事業所に通うことになると、まずは就労移行支援事業所のスタッフと目標設定のためのカウンセリングを行います。
このカウンセリングで利用者、この場合下肢障害を持つ方がどんな仕事につきたいのか、どういった働き方をしたいのかを踏まえ目標を設定します。
スキルアップトレーニング
目標が決まったら、次はその仕事に就くために必要なビジネススキル習得のためのトレーニングを行います。
ExcelやWordといったパソコンのスキルなど具体的なものから、生活リズムを作る、業務を進めるための工夫や責任感、作業効率の産み出し方なども合わせて学びます。
就労移行支援事業所における企業実践
就労移行支援事業所を企業と想定し、上司役の人にしたがって業務を行なったり、業務を完遂するまでの報告・連絡・相談などが身につく様に、より実践的な訓練のことです。
ビジネスマナー習得
下肢障害を持つ方も一般企業で働く上で基本的なビジネスマナー習得は必須です。
基本的な挨拶から始まり、電話対応、メモの取り方、ビジネス文章の作り方などを学びます。
就職活動支援
就労移行支援事業所は採用情報や求人リストを実際に取り扱ったり、就労移行支援事業所利用者に仕事を斡旋することはありません。
あくまでもスムーズに、かつ利用者の希望にあった就職を実現するために間に入って支援を行ってくれます。
また履歴書の書き方や面接の対策なども準備されています。
就職後継続支援
就労移行支援事業所の大事な役割の一つ、継続支援です。
これは就労移行支援事業所を利用し、一般企業に就職できた後も毎日問題なく、通勤できているか、職場の人や上司とうまくコミュニケーションが取れているかをチェックし、うまくいっていない場合はサポートを行います。
下肢障害を持つ方は通院やリハビリが必要な人もいるので、休みを取りにくい、早退や遅刻を申請しにくいなどといった悩みなど就労移行支援事業所のスタッフの人がうまく間に入って解決してくれるはずです。
まとめ
いかがだったでしょうか、今回は下肢障害を持つ方におすすめの仕事の種類を紹介するとともに、希望する仕事や就職先を見つけるための就労移行支援事業所をご紹介しました。
下肢障害は障害度によりますが、比較的他の障害を持つ方に比べて介護の必要度が低い場合が多く、自分で自由に行動ができる方が多いので就職し、正社員として働くことも十分可能だと言えます。
一人で色々と就職活動を行うのはなかなか大変です、そんな時に就労移行支援事業所を利用すると相談もできますし、就職するまでに色々と不安な点なども取り除くことができるでしょう。
このサイトを運営するチャレンジド・アソウも充実したカリキュラムをご用意していますので、ぜひ就労移行支援事業所の利用に興味がある下肢障害を持つ方はぜひ一度ご連絡ください。
経験豊富なスタッフとともに就職成功をぜひ実現しましょう。