就労支援員とは就労を目指す人をサポートする職種で、主に就労移行支援や就労継続支援をおこなう事業所に配置されます。
求人を探すうえでは、その仕事に向いてる人・向いてない人は気になるポイントです。
就労支援員の仕事が向いてる人とはどんな人なのでしょうか。
この記事では、就労支援員の仕事内容や気になる給料とともに、就労支援員が向いてる人について具体例を挙げてご紹介します。
福祉にまつわる職種をお探しの方、就労支援員の仕事に興味がある方はぜひ参考になさってください。
チャレンジド・アソウ 広島事業所 /
チャレンジド・アソウ 大阪事業所 /
チャレンジド・アソウ 新大阪事業所 管理者
サービス管理責任者
監修:池田 倫太郎
株式会社チャレンジド・アソウ
立ち上げの中心メンバー。
就労移行支援事業、就労定着支援事業、
特例子会社の運営を行う。
就労支援員は就労を目指す人のサポート役
就労支援員は、何らかの事情により就労が困難な状況に置かれている方に対し、その人の適性に合う職場探しや就職先の開拓、就職後の職場定着支援をおこなう職種です。
就労支援の対象となるのは、就労を希望する障害者や生活保護受給者、母子世帯の母親などです。
ここでは、就労支援員とはどんな職種なのか、仕事内容や給料など詳しくご紹介します。
就労支援員の仕事内容
就労支援員の仕事は就労を希望する方の就職支援全般で、就職後における職場定着までを見据えてサポートしていきます。
具体的には、その人の適正に合った職場を探すこと、就労に必要な技術の指導や訓練の機会を提供すること、職場定着のための相談支援をすることなどがあります。
また、対象者の受け入れ先やハローワークとの連絡調整、職場見学・体験への同行もおこないます。
対象者が就職した後も障害者就業・生活支援センターなどと連携して職場定着を支援するため、就労支援員は福祉施設・事業所内だけでなく、外部の関係機関とも大きく関わる仕事です。
気になる就労支援員の給料
求人情報の検索エンジン「indeed(インディード)」によると、就労支援員における基本給の平均額は約21万円です(月給/2021年6月30日時点)。
日本の平均額に比べ低い傾向があり、福祉関連の仕事は「きつい」「大変」との声が多い要因のひとつになっていると考えられます。
しかし、給与は勤務先や地域はもちろんのこと、実務経験・スキルなどによっても大きく変わってきます。
就労支援員として経験を積んだり業務に活かせる資格を取ったりすることで、給与に反映されやすくなるでしょう。
参考:indeed『日本の就労支援員の平均年収・給与』(https://jp.indeed.com/career/%E5%B0%B1%E5%8A%B4%E6%94%AF%E6%8F%B4%E5%93%A1/salaries)最終更新日:2021年6月30日
就労支援員が活躍する職場
就労支援員は主に障害者福祉施設や児童福祉施設、福祉事務所などで活躍しています。
特に活躍の場が多い就労系障害福祉サービスには、就労移行支援事業、就労継続支援A型事業、就労継続支援B型事業の3形態があります。
各事業の対象者や概要は次のとおりです。
就労系 障害福祉 サービス |
主な 対象者 |
利用可能 期間 |
事業の 概要 |
---|---|---|---|
就労移行 支援事業 |
企業等への 就労を希望する 65歳未満の障害者 |
2年間 (継続の必要性が 認められた場合は 最大1年間の 更新が可能) |
通常の事業所での 雇用が可能と見込まれる方に対し、 就労に必要な活動や訓練の提供、 適正に応じた職場の開拓、 職場定着の支援などをおこなう |
就労継続支援 A型事業 |
就労移行支援事業を利用したが 雇用に結びつかなかった方 |
制限なし | 雇用契約に基づく 就労が可能な方に対し、 雇用契約の締結による 就労の機会や生産活動の提供、 知識・能力向上に 必要な支援をおこなう |
就労継続支援 B型事業 |
就労経験があり、 年齢や体力面で一般企業での 雇用が困難な方 |
制限なし | 雇用契約に基づく 就労が困難な方に対し、 就労の機会や生産活動の提供、 知識・能力向上に 必要な支援をおこなう |
資格や研修は必要?
就労支援員になるために必要な資格・研修はありません。
しかし、これはあくまで法令上の要件として必須ではないということであり、職場によっては社会福祉主事や児童指導員の任用資格、求職活動の支援経験、福祉業界での実務経験などがあれば望ましいとされています。
資格・経験は必ずしも必要とは限りませんが、就労支援員の仕事をするうえでは役に立ち、また就職のしやすさにも影響があると考えられます。
就労支援員の仕事に向いてる人
就労支援員を目指すうえでは、自分がその仕事に向いてる人なのかどうか気になるものです。
特に就労支援員は何らかの事情で就労の手助けが必要な人と深く関わっていくため、人によっては向き・不向きがあるかもしれません。就労支援員に向いてる人とはどんな人なのでしょうか。
ここでは、就労支援員の仕事に向いてる人の一例をご紹介します。
人とコミュニケーションをとるのが好きな人
就労支援員の仕事に向いてる人は、不特定多数と関わるのが苦にならず、人とコミュニケーションをとるのが好きな人です。
就労支援員が関わるのは、就労を目指す福祉施設・事業所の利用者はもちろん、地域障害者職業センターやハローワーク、就職先の企業、障害者就業・生活支援センターなど多岐にわたります。
仕事をしていくなかで人との関わりを多く持ちたい人、コミュニケーション能力が高く人と話すのが好きな人は、就労支援員の仕事に向いてる人といえるでしょう。
相手の気持ちを思いやれる人
就労支援員に向いてる人は、相手の立場から物事を考えられる思いやりのある人です。
障害者福祉サービスの場合、施設の利用者さんは就労が困難な何らかの障害を抱えており、年代や障害の度合いもさまざまです。
就労支援員は、ビジネスマナーやパソコン操作など、就労を目指すうえで必要なスキルを習得させる指導をおこないます。
しかし、同じ作業であっても、作業内容の理解度やスキルが身につくスピードは人それぞれです。
このような一人ひとり異なる状況を理解し、相手の話を丁寧に聞いてあげられる人、相手の気持ちを思いやりながら動ける人は、就労支援員の仕事に向いてる人といえます。
相手の状況をふまえ冷静な判断ができる人
就労支援員に向いてる人は、相手の状況を理解できる観察力があり、客観的かつ冷静な判断ができる人です。
就労支援員が一人ひとりに合った職場を探すには、その人の適正や課題をしっかりと把握しておかなければなりません。
就労支援員の仕事は、それぞれ異なる事情や状況をふまえ、就労を希望する方の能力を最大限に発揮できる職場を探すことです。
その過程では就業先の企業を始めさまざまな外部の関係機関との提携が必要ですが、利用者さんに親身になりすぎると客観的な判断ができなくなるおそれがあります。
そのため、相手の状況をふまえたうえで冷静な判断ができる人は、就労支援員の仕事に向いてる人と考えられます。
福祉だけでなく企業側の視点も持てる人
就労支援員が向いてる人は、福祉としての視点だけでなく、企業側の視点も持てる人です。
就労支援員は企業への就職をサポートした後も、その職場に定着できるよう継続した支援をおこないます。
福祉の仕事をするうえでは支援が必要な方に対する思いやりの気持ちが不可欠ですが、だからといって就職先の企業に必要以上の配慮を求めるのは望ましいとはいえません。
就労支援員は内部だけでなく就業先の企業をはじめとした外部の関係機関とも広く関わりを持つため、企業側の視点も持てる人が就労支援員の仕事に向いてる人といえます。
向いてないのはどんな人?
どんな仕事にも向き不向きがあるもので、就労支援員の仕事に向いてる人もいれば向いてない人もいます。
実際に働いてみなければわからないことは多々ありますが、求人を探すうえでは自分が向いてる仕事・向いてない仕事について把握しておくことも大切です。
ここでは、就労支援員の仕事に向いてない人の一例をご紹介します。
仕事をしていくなかでやりがいを感じたり、自分には向いてないと思っていた仕事が実は向いていたりすることもあるため、参考程度に見ていただければ幸いです。
人の言葉に一喜一憂しやすい人
障害者福祉施設や福祉事務所などで就労を目指す人をサポートするにあたり、時には利用者さんに冷たく当たられたり、何気ない言葉に傷ついたりすることがあるかもしれません。
就労支援員が向いてる人は、利用者さんの態度や言葉をあまり真に受けすぎず、うまく受け流せる人です。
反対に、人の言葉に一喜一憂しやすく傷つきやすい人は、就労支援員の仕事に向いてる人とはいえないかもしれません。
コミュニケーションをとるのが苦手な人
就労支援員の仕事は、人とのコミュニケーションの上で成り立っているといっても過言ではありません。
そのため、コミュニケーションをとるのが得意であれば就労支援員に向いてる人といえますが、人と深く関わることに苦手意識を持っている人は向いてるとはいえないでしょう。
しかし、誰しも最初から相手の気持ちがわかるわけではありません。
はじめはうまく相手の気持ちを理解することができなくても、仕事を続けていくなかで少しずつ歩み寄れるものです。
コミュニケーションに自信がなくても、思いやりを持って人と接することができれば、就労支援員に向いてる人といえます。
福祉としての視点が強すぎる人
そもそも福祉とは、公的扶助やサービスの提供によって人々の生活を充足させることをいいます。
就労を目指す人を手助けする就労支援員は福祉の仕事であり、就労支援員に向いてる人は福祉の気持ちや視点を持っている人といえます。
しかし、福祉としての視点が強すぎる場合、就労支援員として働いていくうえでは弊害になるおそれがあります。
就労支援員は福祉施設の利用者や職員との関わりはもちろんですが、外部の関係機関との連携も不可欠です。
福祉の気持ちが強すぎると、就業先の企業に無理な要求をしてしまうことにもなりかねません。
福祉としての視点だけを持つのではなく、外部機関とのつながりも大切にできる人が就労支援員の仕事に向いてる人といえます。
就労支援員の良いところ・やりがい
さまざまな人とのつながりのなかで活躍する就労支援員は、向いてる人にとってはやりがいを感じやすい仕事です。
ここでは、就労支援員の良いところや仕事をしていくうえでのやりがいをご紹介します。
無資格・未経験から始められる
就労支援員は法令上の資格要件や研修制度はなく、無資格・未経験からでも始められる仕事です。
そのため、自分は就労支援員に向いてる人なのか自信がなくても、比較的始めやすい仕事といえます。
就労支援員の仕事は需要が大きく常に求人が出ていますが、障害のある方やその家族に親身になれる方であれば、資格や経験は問わないという求人も数多くあります。
入社後に業務知識やスキル習得のための研修・OJTを実施する事業所も多く、福祉業界で働く意欲がある人なら無資格・未経験からでも活躍できる仕事です。
利用者さんとともに成長できる
就労支援員のやりがいは、仕事を通して自分がサポートしている利用者さんの成長を側で感じられることです。
また、利用者さんとともに自分自身も成長していくことができます。
障害者福祉施設や福祉事務所の利用者さんはそれぞれ異なる障害を抱えており、本人ができること・できないこと、それにともなう支援の仕方はさまざまです。
就労支援員は一人ひとりの個性を尊重し、寄り添いながらその人の適性に応じた職場を開拓していきます。
大変な仕事ではありますが、人の役に立つことにやりがいを感じられるのであれば、就労支援員に向いてる人といえるでしょう。
キャリアアップも目指せる
就労支援員はキャリアアップも目指せる仕事です。事業所内の勉強会や外部での研修など、職員のキャリアアップ支援が充実している職場も多く、働きながら専門性を高めていくことができます。
就労支援員として経験を積んでいけば、将来的には事業所のマネジメント業務や管理職を目指すことも可能です。
また、ゆくゆくは事業所内の全体的な管理や関係機関との連携をおこなう「サービス管理責任者」を目指したい方にもおすすめの仕事です。
【まとめ】向いてる人にはやりがいが大きい仕事
就労支援員とは、就労を目指す人が社会で活躍するためのサポートをおこなう仕事です。
就労系障害福祉サービスの事業所や福祉事務所にて、利用者一人ひとりの適性に応じた職場探しからスキルの習得、職場定着までを支援しています。
就労支援員に向いてる人は、コミュニケーションをとるのが好きで思いやりがある人、相手の状況をふまえながら適切な判断ができる人です。
どんな仕事にも向いてる人・向いてない人はあるものですが、誰かをサポートすることにやりがいを感じられる人は就労支援員に向いてる人といえます。
また、就労支援員は資格や経験がなくても働けるため、自分が福祉の仕事に向いてる人かわからなくても、意欲があればチャレンジしやすい職種といえるでしょう。
福岡本社を始め、広島・大阪・名古屋と全国的に展開している就労移行支援事業所チャレンジド・アソウ。未経験もOKであなたらしさを大事にしつつ、チーム単位で働くことができます。そんなチャレンジド・アソウでぜひあなたも活躍してみませんか?求人情報は下記のボタンから確認できますので、ぜひご覧になってください。