利用者の体験談
Oさん【発達障害/女性/40代】

Oさん【発達障害/女性/40代】

パソコンで仕事をする女性

インタビューにご協力ありがとうございます。まずはプロフィールを教えていただけますでしょうか。

大学卒業後20年間、転職もありながら一般雇用で働いてきましたが、42歳の時に自閉スペクトラム症(ASD)があることがわかりました。自分でも日常や働く中での困難さの自覚は多少あったので、これを機に、障害者雇用も視野に入れたいと思い就労移行支援の見学に行き、チャレンジド・アソウに出会いました。

チャレンジド・アソウを利用する前はどのような状況でしたか。

今思えば、子供の時から周りの環境を察知する能力が低く、人より遅れることが多かったのでいつも焦って生活しており、慢性的な疲れがありました。
氷河期世代ですが大学を卒業してからは順調に就職し、転職はあるものの正社員で20年間働いてきました。しかし、日常生活や仕事で疲労が強く体力や心の余裕がいつもないこと、人とのコミュニケーションがうまくいかないことに悩むことが多い時期を過ごしてきました。
仕事では成績をとったり役職をもったりはできても、いつも周りを察する能力やコミュニケーションの困難さで苦労していました。30歳ごろからはコミュニケーションスキルの資格をとって勉強したりもしましたが、根本的な解決にはならず、30代半ばからは転職する原因になっていました。

障害特性について教えていただけますか。

大きい音や声が苦手・3人以上での会話に困難があるなど聴覚過敏があります。
また、視覚過敏もあり、PCなどの細かい動作や人の表情を目で追うことが苦手なので、説明されたことが理解しきれなかったり、表情よりも言葉で言われたことで理解してしまいコミュニケーションエラーが起きたりします。
その他、嗅覚など「感覚過敏」と言われるものはだいたい当てはまるので、日常生活で疲れを感じることが多くあります。

チャレンジド・アソウを利用してみての感想を教えてください。

就労移行支援を選択する際に、5つの就労移行支援を見学した中の一つでした。施設見学した際に、相談に丁寧に乗っていただいたことや、模擬会社としてきちんと感を出しながら運営されていることなどにひかれて、他でもなくチャレンジド・アソウを選ばせて頂きました。
実際に利用してからは、支援員さんが訓練生ひとりひとりのことを本当に考えていろんなことを対応されていることに気が付くことが多く、私自身もとても支えていただきました。これまで一般雇用でしか働いてこなかったので初めての障害者雇用への挑戦でしたが、支援員さん一丸となって就職支援までつなげてくださる姿に感動しました。
また、カリキュラムでは時代に合わせてAIの授業も取り入れられており、Excelなどのパソコンスキルやコミュニケーションスキルを学ぶだけでなく、時代に合わせて活躍できる訓練をしていただけることがよかったです。

チャレンジド・アソウでどんなことに取り組みましたか?印象的だったことはありますか?

離職を機に発達障害の検査を受け自閉スペクトラム症があるとわかったので、これまでを振り返り、障害者雇用を検討した方がいいのではないかと思いチャレンジド・アソウへの通所を開始しました。
診断を正式に受けたばかりだったので障害の自己理解が深まっていない中の通所開始で服薬もしていませんでしたが、通所する中で困難なことが起きるたびに障害の自己理解に繋がり服薬を決意できたり、注意欠陥多動症もあることが途中でわかったりしました。そのように時間をかけながら自分で納得して障害者雇用に切り替えていくことを決断することができました。
1年8カ月お世話になり、卒業までに時間がかかった方かもしれませんが、Excelなどの復習期間にあてただけでなく、障害の自己理解と納得して障害者雇用への切り替えに取り組めたことは、とても意味ある期間になりました。

それでは今の会社や職種で働きたいと思った理由を教えていただけますか。

ハローワークさん主催の就労移行支援と障害者雇用を検討している企業さんなどの交流会に私も参加させていただいたことで、今の企業と出会いがありました。
障害者雇用未経験の企業さんでしたが、職場見学や職場実習を受け入れて下さり、人や仕事内容など職場環境がとてもよかったので応募に繋がりました。

現在の仕事内容について教えていただけますでしょうか。

まずは午前中4時間から勤務をしています。掃除などの雑務や職員の勤怠管理の補助やデータ入力を日々したり、月単位では月末に向けて月刊誌の大量印刷などをしたりします。また、日々、他の職員さんの要望に合わせて業務の手伝いをしています。
以前の私の仕事の経験を活かし、今後は広報関係の仕事も割り当てていただくことも検討していただいています。

仕事をする中でやりがいや、大変だったことはありますか?

障害者雇用が初めての企業・部署だったので、履歴書や面接時に説明しただけでは障害やできる業務を理解していただきにくいところがあったことが大変でした。
就労移行支援で定着支援を受けているので、就職直後から支援員さんに間に入っていただき相談に乗っていただいたり企業側にアドバイスをしていただいたりしたことで、すごく助かりました。

ありがとうございます。最後に今後の目標を教えていただけますでしょうか。

今は4時間勤務から働き始めたので徐々に労働時間を延ばしていき、以前同様に正社員で働くようになることが目標です。

インタビューにご協力いただきありがとうございました!最後にスタッフからのコメントをご紹介します。

スタッフからのコメント

Oさんは自己理解、そして障害理解を深く進められ、ご自身の特性に合った職場を根気強く探されたことが、現在の企業様との素晴らしい出会いを引き寄せたのだと感じています。
企業側も初めての障害者雇用という中で、職場実習を経て安心して今の職場で働くことができており、スタッフとしても大変嬉しく思っています。
今後も引き続き応援しています。

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