自分の障害や病気と向き合いながら就職を目指すのは一人ではなかなか難しいことも多く不安に思われる方も多いはず。
しかし安心してください。就労移行支援事業所には障害や難病を抱えていながら多くの方が就職を目指して通所されています。
経験豊富なスタッフが相談に乗ってくれますし、一緒に事業所に通いながら頑張る仲間がいるというだけでも心強いものです。
そんな就労移行支援事業所ですが、初めて利用される際には「どんなところだろう」「どういったサービスが受けられるのかな?」と疑問や不安に思われるかもしれません。
そんな方にまずは利用していただきたいのが、各就労移行支援事業所が用意している体験利用や見学です。
これらは体験利用なので無料で利用できますし、利用前にはスタッフがカウンセリングをしてくれるので安心。
この記事ではそんな就労移行支援の体験利用について詳しく解説していきます。
チャレンジド・アソウ 広島事業所 /
チャレンジド・アソウ 大阪事業所 /
チャレンジド・アソウ 新大阪事業所 管理者
サービス管理責任者
監修:池田 倫太郎
株式会社チャレンジド・アソウ
立ち上げの中心メンバー。
就労移行支援事業、就労定着支援事業、
特例子会社の運営を行う。
就労移行支援事業所とは。どんなところ?
就労移行支援事業所とは障害者総合支援法が定めている社会福祉サービスの一つを利用できる場所のこと。
各地方自治体に3,400カ所以上あると言われており、民間企業やNPO法人、社会福祉法人など運営元も様々です。
就労移行支援事業所の目的は障害や難病を抱えている方が一般企業へ就職すること。
その目的のためのお手伝いやサポート、また就職成功後の職場定着までを経験豊富な事業所のスタッフが行います。
制度の対象者とは
就労移行支援制度の対象者は以下のような方が対象です。
- 身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病を抱えている方
- 65歳未満である
- 一般企業への就職の意思がある
これらを満たしていれば就労移行支援事業所に通所することができ、制度を利用できます。
障害者手帳をお持ちでない方も制度利用可能ですが、医師の診断書や通院記録などを求められる場合がありますので、各事業所に問い合わせてみるのが良いでしょう。
自分らしく仕事をしてみたい、体調管理を行いながら仕事をしたい、何か自分が役立つようなことをしたいとお考えの方におすすめです。
就労移行支援のサービス内容
就労移行支援事業所では大きく分類すると4つのサービスを受けることが可能。
- カウンセリングによる目標設定
- ビジネススキルやマナーの習得
- 就職活動支援
- 職場定着サポート
まず就労支援事業所に通うことになった場合は専門のスタッフによるカウンセリングが行われます。
このカウンセリングにより利用ペースや就職先の目標設定など計画が立てられることになります。
カウンセリングではご自身の障害や病気に関すること、就職するにあたり不安に思っていることなどをスタッフに気兼ねなく相談するのが良いでしょう。
利用料金や期間
就労移行支援制度を利用する際には利用料金がかかる場合がありますが、ほとんどの方が無料で利用されています。
料金がかかる場合は前年度の世帯所得(両親の収入は含まれず)がおおむね600万円を超えている場合のみです。
生活保護世帯 | 0円 |
低所得世帯(おおむね年収300万円以下) | 0円 |
一般1(年収300万円以上600万円以下) | 9,300円 |
一般2(年収600万円以上) | 37,200円 |
就労移行支援事業所の利用期間は原則2年間と定められており、この2年の間に就職するのに必要なスキルや知識を養い、就職活動を行い目標である一般企業への就職を目指します。
実際の体験利用や見学の内容や流れ
これまでの説明である程度、就労移行支援制度について知っていただけたのではないでしょうか。
次にこの項目では実際の就労移行支援事業所を利用する前に色々と知ることができる体験利用や見学内容について見ていきましょう。
体験利用の前にまずはスタッフによるカウンセリング
就労移行支援事業所の体験利用では実際の事業所利用と同じくカウンセリングを行い、体験利用者にあったプログラムとはどういったものなのかを専門のスタッフが相談しながら提案してくれます。
これまでの就労体験やその時の苦労、また現在の体調などを質問されますが、もちろん答えられる範囲のみで大丈夫です。
このスタッフによるカウンセリングで聞いておくべき大事なことは2点。
- どのようなカリキュラムやサービスが用意されているのか
- 就職実績や職場定着実績
どちらも非常に大事な要素。あくまでも就労移行支援事業所を利用する目的は一般企業や会社への就職。
面談時にこのサービス、実績という二つを丁寧にわかりやすく答えてくれる事業所は通所するのかどうかを判断するポイントと言えそうです。
また「どのような人が通所されているか」「お昼ご飯はどうしているか」「カリキュラムやサービスの中身はどのようなものか」など疑問に思われることはどんどんと就労移行支援事業所のスタッフに質問しておくのがポイントですよ。
各事業所の就労移行支援プログラムやカリキュラムを体験利用
カウンセリングで相談や質問した内容をもとにスタッフさんが体験利用できるプログラムやカリキュラム(各就労移行支援事業所により異なる)を提案してくれます。
その中から体験利用できそうor体験利用したいプログラムやカリキュラムを選びましょう。
プログラムやカリキュラムは各事業所により用意されているものが異なります。
ちなみにこの記事を監修しているチャレンジド・アソウでは以下のようなカリキュラムを用意して皆様をお待ちしています。
チャレンジド・アソウのカリキュラム一覧例
パソコン講習 |
事務作業実践 |
ビジネスマナー基礎講座 |
電話対応 |
報告・連絡・相談 |
ビジネスコミュニケーション |
ストレスマネージメント |
障がい理解/自己理解など |
実際に行われたチャレンジド・アソウ大阪事業所での無料体験利用のスケジュール
- 受付・見学(20分ほど)
- 会社説明(25分ほど)
- 体験利用トレーニング(35分ほど)
- 個別面談(30分ほど)
※体験利用の内容は事業所や日時によって異なります。
体験利用の期間は就労移行支援事業所によって異なりますが、チャレンジド・アソウの場合は半日、1日、3日間、1週間と相談に応じることができますので、ご自身のペースや体調などをご考慮いただけるのでおすすめです。
では最後に就労移行支援事業所の体験利用までの申込み方法をチェックしましょう。
体験利用の申込み方法とは
体験利用をしたい場合にはまずは各就労移行支援事業所に問い合わせて見ましょう。
問い合わせ方法は事業所により用意されている方法が異なりますが、
- 電話
- メール
- ホームページより問い合わせ
これらの方法が一般的です。体験利用までではなく見学のみも可能な就労移行支援事業所が多いので、「体験利用まではちょっと…」と不安に思われているのであれば見学を申し込んでみるのも良いでしょう。
まとめ。就労移行支援は以下のような人がおすすめ
いかがだったでしょうか。今回は就労移行支援の利用する前に受けることができる体験利用について詳しく解説してきました。
ほとんどの就労移行支援事業所では無料で受けることができる体験利用や見学。
就労移行支援事業所の雰囲気やカリキュラムの内容を体験するのにうってつけです。
初めは通所に及び腰だった方も体験利用をきっかけに就労移行支援事業所利用を始められたという方は非常に多いです。
「就職したいが、一人では不安」
「人間関係が不安」
「生活リズムを整えたい」
「やりがいを見つけたい」
これらに一つでも当てはまるのであればぜひ就労移行支援事業所の体験利用をされるのをおすすめします。
一人で悩まれるよりも親切で専門知識あるスタッフや仲間と一緒に就職を目指すのは心強くもあり、楽しいという声が溢れる就労移行支援事業所に一度ぜひお問い合わせください。