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協調運動障害とは?原因・症状と仕事-就職するための就労移行支援とは

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協調運動障害とは?原因・症状と仕事-就職するための就労移行支援とは

協調運動障害とは、脳の機能に何らかの障害があり、体の動きをうまくコントロールできない障害です。手足の動きが不自由になるだけでなく、うまく喋ることができなかったり、動作をする時に体が震えたりするという症状も出ます。

ここでは協調運動障害の症状や原因、就職して仕事をする場合の注意点などを紹介します。

監修:池田 倫太郎

株式会社チャレンジド・アソウ立ち上げの中心メンバー。就労移行支援事業、就労定着支援事業、特例子会社の運営を行う。

チャレンジド・アソウ広島事業所 / チャレンジド・アソウ大阪事業所 / チャレンジド・アソウ新大阪事業所 管理者 サービス管理責任者

目次

協調運動障害とは

協調運動障害とは、主に小脳に病変をきたし、ひとつの動作に対して必要な体の部位や筋肉を「協調して動かすことができない」状態にある、運動失調のひとつです。

日常生活の中で私たちは、歩く時には両腕と両足を同時に動かし、両足を交互に前に出し、一定の歩幅で歩く、という動作を無意識に行なっています。しかし、協調運動障害の人は腕や足をうまく動かすことができず、歩幅が大きくなったり、ふらついたり、腕を動かしすぎたりしてしまいます。

また、体のバランスや姿勢を保つ、といったことも困難になります。

協調運動障害の症状と原因、遺伝について

協調性運動障害の人は、日常の多くの動作が困難になります。また、小脳の病変を引き起こす原因は多岐にわたり、遺伝性の病気もその中に含まれています。

協調運動障害の症状

私たちは、手足を滑らかに動かしたり、体のバランスを取ったりするために、無意識のうちに複数の筋肉を動かしています。
歩く、箸を使う、喋る、といった何気ない行動にはいくつもの筋肉が協調した動きによって行われており、これらの一連の作業を記憶し、コントロールするのが小脳です。

協調性運動障害の人の場合、様々な理由で小脳に異変が起きていて、こうした筋肉の運動をコントロールできず、動作がぎこちなかったり行き過ぎたりします。引き起こす症状は、大きくは以下に分類されます。

障害の種類 具体的症状
四肢協調運動障害 字を書く、箸を使う、手を伸ばしてものを取ることができない 等
起立・歩行障害 身体のバランスを保てず、まっすぐ立てない、歩行時にふらつく 等
構音障害 声を出す筋肉や口の筋肉をうまく使えず、呂律が回らない
眼震 適した場所に目を止められず、対象物から行きすぎた後、戻る

協調運動障害の原因

小脳の病変の原因については、以下のようなものが考えられています。

原因
小脳疾患
  • 小脳の先天的異常
  • 小脳卒中
  • 小脳内の出血
  • 脳腫瘍(小児)
遺伝性疾患
  • 脊髄小脳失調症
  • フリードライヒ運動失調症
  • 毛細血管拡張性運動障害
薬物・有害物質
  • 長期にわたる過度の飲酒
  • 高用量の薬物(抗けいれん薬、ベンゾシアピン系薬剤)
  • 一酸化炭素
  • 水銀・鉛などの重金属
その他
  • 熱中症
  • 多系統萎縮症
  • 多発性硬化症
  • 甲状腺機能低下
  • ビタミンE欠乏症

協調運動障害の診断と評価

協調運動障害の診断には、ひとつには症状に応じた評価があります。家族歴によるものであるかどうかについても問診が行われ、原因疾患が判明すれば、原因疾患ごとに国際基準に基づいて症状を評価します。
また、MRIなどでの画像検査のほか、脳波測定を行うこともあります。

協調運動障害は治るのか

協調運動失調障害は、様々な原因で起こります。その中でも、原因を取り除けるものと取り除けないものがあり、経過はそれぞれ異なります。

原因を取り除く治療

原因を取り除く、あるいは治療することができるのは以下のような場合です。

  • 飲酒:飲酒の停止
  • 抗てんかん薬などの薬剤:用量を減らす
  • 甲状腺機能低下、ビタミンE欠乏症:疾患の治療

原因を取り除けない場合の治療

協調運動障害の原因の中でも、遺伝病を含め下記の疾患の場合は、根本的な治療はできず、症状を和らげるための対処療法として薬物治療やリハビリが行われているのが実際です。
重症化すると食事やコミュニケーションにも支障をきたすようになる、進行性の障害です。

1)脊髄小脳変性症

主に小脳の神経細胞の変性が原因で、日本では3万人を超える患者さんがいると推定されています。患者さんのうちの3割は遺伝性のものですが、7割は遺伝歴がなく発症します。
症状として多く見られるのは歩行時のふらつき、手が震えてうまく使えない、呂律が回らない、といったものです。

MRI検査の画像で、小脳の萎縮が見られるという特徴があります。
現在のところは、症状をやわらげる対処療法としての薬物治療、身体機能を維持するためのリハビリが行われます。

2)多系統萎縮症

神経系のなかでも、小脳、大脳基底核、自律神経などの系統に支障をきたす病気です。3つのタイプがあります。

  • 小脳失調症:小脳や脳幹の萎縮により、歩行機能や喋ることに障害が出る。
  • 大脳基底核型:動作が遅くなる、歩行に障害が出るなど、パーキンソン病に似た症状が出る。
  • 自律神経の障害:発汗の制御困難、起立性低血圧などを起こす。

薬物治療が有効な場合もありますが、基本的には歩行訓練などのリハビリを行います。また、声帯や嚥下に支障をきたすこともあり、その場合には気管切開や胃ろうの手術をすることもあります。

3)多発性硬化症

名前の通り、脳や脊髄などが、多発性に硬くなる病気です。若い人がかかりやすく、なかでも女性に多いといわれています。排尿困難、歩行困難、しびれなどの症状が現れ、慢性的な疾患になります。

はっきりした原因はまだわかっていませんが、「自己免疫疾患」のひとつであることが確実視されていて、なかでも自分の体に備わっている免疫システムが、自分の中枢神経組織を敵とみなし攻撃してしまうため発症するとされています。再発の多い病気でもあります。

協調運動障害の治療薬

上記3つの原因疾患に対しては、症状を和らげる目的で以下のような治療薬が使われます。

脊髄小脳変性症・多系統萎縮症

具体的な症状 使用薬物
運動失調症状 歩行障害、四肢失調、構音障害など 経口脊髄小脳変性症治療剤
甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン製剤
錐体外路症状 パーキンソニズム
(筋肉のこわばり、動作の緩慢・減少、姿勢反射障害)
抗パーキンソン病薬
錐体路症状 痙縮(つっぱり) 筋弛緩剤
自律神経症状 発汗障害、排尿障害、起立性低血圧など 自律神経調整薬

また、多発性硬化症に対しては、急性期に副腎皮質ステロイドが使用されます。

協調運動障害を改善させるためのリハビリ

小脳や脳幹、脊髄の障害が原因の協調運動障害の場合、薬物治療には限界があります。そのため、身体機能を維持するためのリハビリが重視されています。

具体的には、

  • 手足に重りをつけたり、包帯を巻いたりする
  • 四つん這いや膝立ちの状態で体を動かし、体幹を安定させる
  • 起き上がりや立ち上がりの練習
  • 歩行練習(杖や歩行器、車椅子の使用)
  • 発声や頬の筋肉の強化など、話す訓練

などです。
体の大きな動きができるようになると、着替えやスプーン操作などの比較的細かい日常動作の訓練を行なっていきます。

協調運動障害の人の仕事探しや就職

これ以降は、原因の克服が困難な場合の(脊髄小脳変性、多系統萎縮症、多発性硬化症による)協調運動障害の人に関して話を進めていきます。

この3疾患はいずれも国によって難病指定されています。就職の仕方や働き方にはいくつかのパターンがあります。

職業・職種の検討

協調性運動障害の人が就労している職業の一例は以下のようなものです。

  • 専門職(研究、設計、ケアマネージャー)
  • 事務職、仕分け・分類の作業
  • 調理士 など

就職、就労の仕方の検討

就職にあたっては、福祉的な就労移行などの制度も含め以下のような候補があります。

1)一般就職、就業継続

症状にもよりますが、雇用主の配慮を確保できる職場であれば、専門的支援を受けることも可能です。また、それまで働いていた職場で、在宅への切り替えなどの配慮を受けられるかの可能性について相談するのも良いでしょう。

2)障害者雇用枠での就労

障害者雇用促進法に基づいた、企業の障害者枠での就職です。大企業の参入が多い場所でもあります。ハローワークなどが障害者向けの就職説明会を主催することもあります。

3)福祉的就労

就労移行支援や就労継続支援といった、行政のもとで運営される事業所を経て、一般就労に結びつける形です。詳しくは後述します。

4)ハローワークを通じた専門的就労支援

ハローワークでは、障害者枠だけでなく、病状にあった求人情報の提供や、個別の相談に応じるなど専門窓口があります。
また、地域の障害者職業センターや就労移行支援事業所などとの連携でチーム支援の体制を整えている他、トライアル雇用で仕事とのマッチングを行う場合もあります。

難病の患者さんには、「自分には就職活動でアピールできるものがない」と考え、就職活動をためらう人もいます。
しかし、仕事をする上では、あくまで雇用主が必要とすることを遂行できるかどうか、といった点が大事ですし、様々な業種があります。
全国に難病対策の窓口がありますので、積極的に利用するのも良いでしょう。

(参照:難病情報センター「都道府県・指定政令都市関係機関及び医療提供体制情報」)

就職と障害者手帳

脊髄小脳変性、多系統萎縮症、多発性硬化症では、多くの場合は障害の程度によって身体障害者手帳の交付を受けられます。交付を受けるかどうかは自由ですが、障害者手帳の取得によって、企業の障害者枠での就職活動が可能になります。

身体障害者手帳には障害の程度に応じて1級から6級までの分類があり、以下のような障害に対して認定基準が定められています。ここでは主なものを挙げます。

  • 視覚障害、聴覚障害
  • 平衡機能障害
  • 音声機能障害、言語障害、咀嚼(そしゃく)機能障害
  • 肢体不自由    など

(参照:厚生労働省「身体障害者障害程度等級表」)

なお、難病指定と障害者手帳の交付は別の基準です。市町村の窓口や医師に相談しましょう。

協調運動障害の人が利用できる就労移行支援など

脊髄小脳変性、多系統萎縮症、多発性硬化症の協調運動障害の人で、すぐに一般企業で就労することが難しい場合は、以下のような就労移行などの福祉系サービスを利用できます。

1)就労移行支援事業所

一般就労に向けて必要な訓練を受けながら、その過程で適性を見極め、個人に見合った求職情報を紹介してもらうことができます。
利用期間は2年で、計画的に一般就労につなげるのが目的で、また、就職後も定着するまでの一定期間、相談などの支援を受けることができます。

2)就労継続支援A型事業所

病状によって一般就労が厳しい場合、事業所と雇用契約を結ぶ形で、支援を受けながら軽作業や飲食店の業務を行い、労働基準法に基づいて事業所から給与が支払われる方式です。利用の過程で準備が整えば、一般就労に向けた支援を受けることができます。

月収は、2015年では平均67,795円となっています。

3)就労継続支援B型事業所

雇用契約に基づいた就労が厳しい場合、利用者が生活の基礎を整えながら、一定の業務ができるまでの支援を行います。事業所内での作業成果に対しては「工賃」という形で報酬が支払われます。
こちらも、通所を重ねることで就職の準備が整えば、一般就労に向けた支援を受けることができます。

(参照:厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」)

協調運動障害の人への接し方

家族など周囲の人が協調運動障害と診断された場合には、以下のような点を配慮してください。

1)特徴を知る

原因を問わず、協調運動障害の人の一番の困りごとは、日常動作ができなくなったり、緩慢になったり、苦手な動作があったりことです。ものを掴む、箸を使う、喋る、といった、障害を持たない人にとっては無意識に当たり前のようにできることに支障をきたしています。中には想像外のものもあるかもしれません。

焦ったり急かしたりせず、ゆっくりと見守ってください。

2)日常の維持

特に、原因が、脊髄小脳変性、多系統萎縮症、多発性硬化症といった難病の場合、診断時には驚くと思います。
しかし、リハビリなどによって病気の進行を抑え、まずは日常生活を続けられるよう、今までと変わらない態度で接することが重要です。また、筋力が低下しないよう、あるいは現在残されている身体機能をできるだけ使い続けるために、診断時の体の状態をチェックしておくと良いでしょう。

3)病気を知る

病気に対する正確な知識が必要です。これらの病気には色々なタイプがあり、それぞれにどのような合併症のリスクがあるのか、合併症を防ぐためにはどのような対処をすれば良いのかを医師からしっかり聴き取り、理解につとめてください。

特に、多系統萎縮症では、声帯のまひで呼吸が停止する例が報告されています。場合によっては突然死もありますので、いびきなどの兆候を見逃さないようにしましょう。

4)介護への備え

重症化すると、在宅での介護が必要になってきます。利用できる介護保険などの制度を知り、心構えをしておくことも大切です。

職場に協調運動障害の人がいたら

職場で必要とされる配慮には、以下のようなものがあります。

  • 話し方やコミュニケーションに障害がある場合、ゆっくり話す、時間をかける。
  • 疲れやすい傾向にあるので、重労働を避ける。
  • 排尿機能に障害がある場合、トイレに頻繁に行く傾向があることを理解する。
  • 症状が出やすい時間帯、出にくい時間帯があるので、本人から聞いておく。
  • 通院への配慮。
  • 食事に時間がかかるので、休憩時間に配慮する。

ただ、これらはあくまで一例であり、患者さんによって症状や困りごとも異なります。

難病のある人は様々な引け目を感じていたり、目には見えない部分での困難を抱えていたりすることもありますので、上司は、まず本人とじっくり話し、本人の動きやすい環境や手助けを求めやすい環境づくりをすることが好ましいと言えます。

まとめ

ここまで、協調運動障害の人の症状や仕事の探し方、周囲に必要な配慮などについて紹介してきました。

特に難病が原因の場合、進行性という特徴もあり、「病気を治す」というよりは「病気とともに生きる」心構えが、患者さん本人にも周囲にも必要です。

その中で最大限の能力を発揮していくためには前向きな心を持ち、また、患者さんが孤立しないためにも当事者の会などへ参加するのも良いでしょう。

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