支援員
生活支援員とは?世話人との違いやグループホームでの仕事内容を解説

生活支援員と世話人の役割・業務内容の違いをチェック

身体障害などを抱えている方の支援施設の1つとして、グループホームがあります。

グループホームには生活支援員や世話人、またサービス管理責任者といったスタッフが在籍していますが、それぞれ役割や業務内容にどのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、生活支援員と世話人の2つの職種に着目し、業務内容の違いや配置基準の違いなどを解説していきます。

生活支援員とは?

まずは、生活支援員の役割や、生活支援員を目指すうえで求められるスキルなどについて詳しく見ていきましょう。

グループホームにおける生活支援員の役割

生活支援員は、主に身体障害を持った方の入浴や排せつ、食事の介護といった生活全般のサポートを担う職種です。

グループホームには以下のような種類があり、勤務するグループホームの形態によって業務内容や勤務時間に多少の違いがあります。

介護サービス包括型 事業所のスタッフが食事・入浴・排泄など日常生活の支援を行うタイプ(夜間・休日)
日中サービス型 事業所のスタッフが食事・入浴・排泄など日常生活の支援を行うタイプ(日中)
外部サービス利用型 グループホームの近くにあるワンルームマンションなどで生活し、必要に応じて事業所のスタッフが支援に向かうタイプ

また生活支援員はグループホームだけでなく、就労継続支援事業所(A型・B型)や就労移行支援事業所といった就労支援施設にも所属することが可能です。

生活支援員として働くうえで必要な資格・スキル

生活支援員として就職・転職を目指すうえで、必須となる資格や要件は特にありません。

実務経験のみでOKという事業所や、未経験者の受け入れを積極的に行っている事業所なども多く、福祉業界で仕事をはじめる際におすすめの職種と言えます。

このように、生活支援員は未経験でも比較的目指しやすい職種ですが、就職先の環境や支援内容によっては以下の資格・免許を求められるケースもあるため事前に確認しておきましょう。

高齢者や身体障害者への支援業務 社会福祉主事任用資格・社会福祉士
知的障害者への支援業務 心理学・教育学などの修了・知的障害者の更生援護に関する実務経験
精神障害者への支援業務 精神保健福祉士
就労支援 自動車運転免許(送迎を伴う場合)

生活支援員に向いている人

以下に該当する方は、生活支援員に対する適性が高いと言えるでしょう。

明るく前向きな人

グループホームを利用している方は、年齢や障害による様々な困難・悩みを抱えています。

特に中途障害の方は、元気だった頃の自分と現在の自分の違いを比較してしまい、なかなか今の自分を受け入れられないと苦しむケースが少なくありません。

生活支援員には、こうした方々に寄り添い、常に明るく前向きな言葉をかけられるスキルが求められています。

相手の立場に立って考えられる人

生活支援員は施設の利用者・利用者の家族・世話人やサービス管理責任者などの職員をはじめ、様々な立場の方と接する機会の多い職業です。

そのため、常に広い視野を持ち、場面に応じて目の前にいる相手のことを考えられるスキルも必要となるでしょう。

また利用者の変化や違い、成長に気付ける観察力・洞察力も生活支援員に欠かせない能力の1つです。

問題解決に向けて積極的に動ける人

介護・福祉の現場では、利用者の体調や家族の要望に応じて、常に最善を尽くさなければなりません。

事前に決めた方針と求められる対応に違いが生じるケースも珍しくないため、その都度解決が必要な問題を洗い出し、1つ1つ真摯に向き合う誠実さが求められます。

世話人とは?

続いて、世話人の役割や、世話人を目指すうえで求められるスキルなどについて詳しく見ていきましょう。

世話人の役割と業務内容

世話人はグループホームの利用者と接しながら、生活管理・金銭管理・健康管理などのサポートを行う職種です。

世話人はグループホームの人員配置基準に指定されており、介護サービス包括型・日中サービス型・サテライト型の全ての事業所に在籍しています

世話人として働くうえで必要な資格・スキル

世話人として就職・転職を目指すうえで、必須となる資格や要件は特にありません。

そのため、福祉業界での実務経験がゼロの方や、福祉に関連する資格を有していない方でも目指しやすい職種と言えます。

世話人は生活や健康面に関するサポートが主な業務であるため、一般的な家事スキルのある方であれば充分に活躍を期待できるでしょう。

世話人に向いている人

世話人は障害を抱える方と直接接する仕事であるため、生活支援員と同様以下のような能力を持つ方に適性があります。

  • 明るく前向きな人
  • 相手の立場になって考えられる人
  • 問題解決に向けて積極的に動ける人

また人と接するのが好きな方、家事を行うのが好き・得意な方なども世話人に向いていると言えるでしょう。

生活支援員と世話人の違い

生活支援員と世話人の特徴が理解できたところで、ここからはそれぞれの業務内容の違いや配置基準の違いについて解説していきます。

また同じくグループホームに所属するサービス管理責任者の概要・違いについても簡単に触れているので、合わせて参考にしてみてください。

業務内容の違い

グループホームにおける生活支援員と世話人の業務内容の違いは以下の通りです。

生活支援員 食事・入浴・排せつの介助など、介護を伴うサポート
世話人 家事・服薬・金銭の管理など、生活に関するサポート

また世話人は就職先がグループホームに限定されるのに対し、生活支援員はグループホームだけでなく就労支援施設への就職も目指せるといった違いがあります。

なお就労支援施設へ就職した場合、職業訓練や就職活動のサポートなど、グループホームにはない業務を担うことがあり、この点も世話人との違いとして挙げられるでしょう。

グループホームにおける人員配置基準

グループホームにおける生活支援員の配置基準は以下の通りです。

  • 障害程度区分3の利用者を9で除した数
  • 障害程度区分4の利用者を6で除した数
  • 障害程度区分5の利用者を4で除した数
  • 障害程度区分6の利用者を2.5で除した数

の合計数以上(常勤換算)

障害程度区分が2以下の方は障害程度が比較的軽いため、生活支援員の配置は定められていません。

区分が重くなるほど必要な介護業務も多くなり、生活支援員の配置数も増えていくという仕組みです。

一方世話人は、障害程度区分に限らず、利用者数や施設の種類に応じて以下の配置基準を満たす必要があります。

介護サービス包括型・外部サービス利用型 4:1または5:1または6:1
日中サービス支援型 3:1または4:1または5:1

生活支援員と世話人の兼務は可能?

グループホームで働く場合、施設の人員配置基準が満たされていれば、職務を2つまで兼任することが認められます

生活支援員・世話人はどちらも専門的な資格を必要としない職種のため、掛け持ちで働くことも可能と言えるでしょう。

ただし、生活支援員と世話人を兼任する場合は、それぞれの勤務時間を明確に分かることが条件となります。

サービス管理責任者との違いは?

サービス管理責任者とは、グループホームなど福祉施設のサービス品質向上を目的として、施設全体の管理を行う職種です。

管理職や指導者といったベテランの職員が務めるケースが多く、主に利用者のアセスメントや個別支援計画の作成、また職員の技術指導といった業務を担っています。

障害者グループホームで働く職員の種類と違いまとめ

  • 生活支援員は、主に障害を持った方の入浴や排せつ、食事の介助といった介護支援を行う
  • 世話人は、主に利用者の方の生活管理・金銭管理・健康管理などのサポートを行う
  • 生活支援員と世話人は、業務内容や施設への配置基準などに違いがある

生活支援員と世話人は、どちらもグループホームの運営に欠かせない重要な役割を持つ職種です。

無資格・未経験からでも目指すことが可能なので、福祉業界への就職をお考えの方は、ぜひ候補の1つとして検討してみてください。

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